2020RCSS
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5データサイエンス部門 データサイエンス部門はデータベースの構築とともに、経済データ分析や分析手法の開発を行うデータのスペシャリストチームです。喫緊の課題とテーマは「地域医療」。年々増加する社会保障費と高齢化が進む地域社会における課題を数理的な視点から解析しています。 法制度が社会に及ぼす影響の分析に取り組んでいます。主な対象は、金融市場に関係する法制度変化です。倒産法制の改革や会社法の施行が、企業行動をどのように変化させたか、ミクロ経済学の理論を用いて仮説を整理した上で、その妥当性を、データを用いて検証しています。最近は、身近なトピックスとして、道路交通法の改正による行動変化と、人々の特性との関係も分析しています。たとえば、「罰則があると規則を守る」という傾向が強いと、任意自動車保険に手厚く加入するといった特徴を見つけ出しています。 家計の税・社会保険料負担の計測や、税制・社会保障制度による再分配効果の評価などについて定量的な分析を行っています。こうした取り組みでは世帯の属性や収入などの情報から税や社会保険料の負担額を推計するアプローチもあり、この手法を利用することで導入前や導入予定の諸政策が家計の財政負担や給付に及ぼす影響を考察するといったマイクロ・シミュレーション分析も行うことができます。部門長 教授 廣瀬 純夫 企業金融、コーポレート・ガバナンス、法と経済学准教授  大野 太郎 公共経済学都築 幸宏 准教授 ファイナンス沼田 泰英 准教授 代数学矢部 竜太 講師  計量経済学八木 迪幸 講師  環境経済学田中 康平 講師  代数的位相幾何学併任スタッフ 職位  専門分野 自然災害を契機とした人口動態の変化に関する研究をしています。そこでは地理・空間的な計量分析を用いて、都道府県などのマクロデータだけでなく土地単位のマイクロデータも扱います。具体的には、自然災害による被害がどれだけの範囲に影響を及ぼしたのかを明らかにし、また南海トラフ大地震に備えた人々の居住選択を解明することで合理的な土地利用を促す施策を提示しています。こうして得られた結果をもとに自治体の防災に関する政策立案にも貢献していきます。助教 芝 啓太 都市・地域経済学、労働経済学

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