SHINSHU UNIVERSITY SOCIAL RESPONSIBILITY REPORT 2018-2019
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24SHINSHU UNIVERSITY SOCIAL RESPONSIBILITYREPORT 2018−2019Linkage2018年12月、信州大学とトクラス㈱は、信州大学の結晶育成技術「フラックス法」を用いて水中の重金属を除去する世界初の新素材を共同開発し、本素材を用いた携帯型浄水ボトルNaTiO(ナティオ)をトクラス㈱より発売しました。新素材の重金属除去材「三チタン酸ナトリウム」は、粉末の結晶材料であり、少量コンパクトであっても水中に溶け込んだ多種多様な重金属をすばやく除去でき、従来と比べ小型のカートリッジでも高い除去性能を発揮します。16水を安全に変える、信大クリスタルが変える世界初の重金属除去材を搭載した携帯型浄水ボトルNaTiO(ナティオ)協定書をお披露目する各大学代表者(左から)香川大学 理事・副学長 片岡郁雄氏、長岡技術科学大学長 東 信彦氏、信州大学長 濱田州博、広島大学 理事・副学長 宮谷真人氏2019年6月、信州大学、香川大学、長岡技術科学大学及び広島大学の四大学は、持続可能な経営に関する研究の推進とその研究成果の普及を目的として、サステナブル経営研究推進機構を設置しました。信州大学に事務局を設置し、消費者庁、環境省、文部科学省等の協力のもとに、経済団体、企業などの関係団体と連携し、国際的に通用するプラットフォームを開発することを想定しています。20信州大学、香川大学、長岡技術科学大学、広島大学の四大学が連携して「サステナブル経営研究推進機構」を設置2018年12月、予防医学の見地から、健康と食の機能を基盤として、健康長寿社会の実現に寄与する機能性食品の開発研究の進展および研究教育の充実に資することを目的として、農学部に寄附講座「ヤクルトヘルスフーズ青汁健康長寿研究講座」を設置しました。人類の健康増進や食料資源の持続的利用に資する食資源の機能解析や機能性食品の開発研究および専門的知識・技能を有する人材の育成が進展することで、海外を含む多様な市場ニーズに応え得る新ビジネスが創出されることが期待されます。14農学部に寄附講座「ヤクルトヘルスフーズ青汁健康寿命研究講座」開設講演会(於繊維学部講堂)繊維学部は、上田市教育委員会と市内の他3大学(長野大学、上田女子短期大学、長野県工科短期大学校)が大学間の枠を超えて「共通の学びの場」をつくる、地域に開かれた社会人向け講座「未来学科」を開催しています。2018年からは筑波大学山岳科学センター菅平高原実験所も参加して5大学リレー講座となり、大学教育の根幹である「研究と教育」をより解りやすく紹介し、地元の大学を身近に感じられる取り組みを行っています。2018年は、本リレー講座が10周年を迎え、信州大学の担当回では繊維学部の歴史と「ファイバー」の現在、そして未来に向けて講演を行いました。講演後は繊維学部内にある、歴史ある織機や、最先端の製品が展示されている「疾走するファイバー展」の見学会を行いました。2019年は10月に「信州リビングラボ」、「地域防災減災センター」との共催で開催します。18うえだ5大学リレー講座「未来学科」IoTの活用で効率的かつ正確な手術を実現AMEDが中心となり信州大学を含め5大学11社と共に、IoT(Internet of Things)を活用して各種医療機器・設備を接続・連携させ、手術の進行や患者さんの状況を統合把握することにより、手術の精度と安全性を向上させる「スマート治療室」の開発を進めています。手術室内のほぼ全ての機器がネットワークでつながれた「スタンダードモデル」の全国第1例目が信州大学に完成し、2018年7月から臨床研究が開始されました。病院医療用画像管理システムとの連携や、手術室外にいる医師・スタッフとのコミュニケーション機能を備えており、手術の効率性・安全性の向上や外科医の育成、学生教育への貢献などが期待されています。19「スマート治療室」のスタンダードモデルが臨床研究開始信州大学は2018年度、多様で優秀な大学院博士課程人材を持続的に育成する、国内でも先駆的な取り組みとなる「アドバンスド・リサーチ・アシスタント(ARA)」雇用制度を設けました。即戦力を求める傾向にある企業において、博士号取得者を採用する企業は全国でも2割程度と低い状況にあります。本制度では、複数企業・研究機関による産学共創コンソーシアムに大学院博士課程人材が主体的に参画し、当該参画企業の共同研究費から生活費相当額の支援を受けて研究開発を行うことで、科学技術の成果を社会実装する人材を輩出し、イノベーション創出の加速を目指します。大学公式ホームページ2018年4月、ページ構成やデザインを見直した大学公式ウェブサイトのリニューアルを実施しました。リニューアル後のホームページでは、メニューを一新し、トピックスなど各部局と積極的に連携し掲載しており、一体的な情報発信の主要なプラットフォームとして機能します。また、英語版ウェブサイトの情報掲載も同時に強化しています。17大学公式ウェブサイトをリニューアル15「アドバンスド・リサーチ・アシスタント(ARA)制度」を設置

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