14 明治以降、長野県内各地に高等教育機関が設立されるなかで、信州大学の設置運動も大きな盛り上がりをみせ、戦時下においても止むことはなかった。信州大学のはじまり開学準備信州大学の誕生 第二次世界大戦後、新憲法、教育基本法の下で民主化が進められ、大学も新たな出発を求められた。戦前の高等教育機関はそれぞれ単独で大学設置(昇格)を目指そうとしたが、「1県1大学」とする文部省の方針が示され、長野県においても、県主導のもと、前身校校長による調整会議が幾度となく開催され、「信州大学」設置への準備が進められた。単科大学への模索 前身校校長による調整会議の結果、信州大学は、6学部からなる総合大学として誕生することになる。1949年6月の開学に向け、膨大な申請書類が作成された。信州大学の設置は、軍国主義から民主主義へ、軍都から学都へと変わろうとする社会の象徴となった。総合大学に向けて 1948年秋から冬にかけ、開学の準備が進められた。学生の募集については、大学案内や入学志願者募集要項が作成され、入学志願者に届けられた。1949年5月31日、国立学校設置法が公布・施行され、新制国立信州大学が発足した。開学記念日は6月1日とした。信大生誕生 1950年10月30日、開学式が行われ、高橋純一初代学長の挨拶をはじめ、各界からの祝辞が寄せられ、あわせて講演会、祝賀会が開催された。開学記念式1 筑摩県師範学校 明治7・8年申達書類 教育学部 蔵2 村松民次郎 「本県教育の精神と信州大学」 (『信濃教育』349号、大正4年(1915)) 中央図書館 蔵3 上田繊維大学設置認可申請書 昭和23年(1948) 大学史資料センター 蔵4 大学設置認可申請書(県立農科大学) 昭和23年(1948)5月 大学史資料センター 蔵1234567985 信州大学創設関係資料 昭和18~26年(1943~51) 大学史資料センター 蔵6 随筆 竹内松次郎「信州大学の構想」 昭和24年(1949)5月 大学史資料センター 蔵7 国立信州大学案内 (昭和二十四年度) 教育学部 蔵8 昭和26年度信州大学 医学部受験票 大学史資料センター 蔵9 開学記念写真集 昭和25年(1950)10月 信州大学 蔵大学史資料センターWEBページ主な展示資料
元のページ ../index.html#15