NOW119_web
15/20

2013年より広報のアドバイザーを担わさせていただいています。学内のことを知るにつけ驚いたのは、先生方が持つ独創力でした。何とかして、このチカラを世に中に知らしめたい。信大のサイト上で「信大独創図鑑」を展開しているのも、そんな思いの延長です。私が思う独創力は、ただ閉じた学問の世界に留まるのではなく、リアルに世の中の役に立つチカラ。信大の先生方は、つねにリアルを考えています。リアルに明日の世の中の役に立つことを創り上げようとしています。独創力のもう一つの条件は、文字通り、研究の世界で最先端を切り拓くこと。まさにファーストペンギン。どんな困難が待っていようが、エイヤッと飛び込む勇気を持っている。それは、信念でもありますし、覚悟でもあります。あるいは、大いなる責任感と言っても良いと思います。以前、濱田学長とお話ししていて、印象的な言葉がありました。「信大は山に囲まれている。だからボーッと考える時間がある。都会の通学通勤電車では、みなスマホを見て情報の受け手になっている。」そうなのです。信州という環境もファーストペンギンを育むのに役立っていると感じています。それも極めて魅力的な個性を持ったペンギンたちです。今回のシリーズでは、最先端の研究と、それを担う先生方の個性を楽しんでもらえます。私は、ブランディングの仕事をしていますが、ここ5~6年、とても目立つ傾向があります。企業理念やビジョンあるいはミッションという位置づけの言葉に「イノベーション」を使う企業の多さです。それだけ世の中は、イノベーションを欲しています。一つはビジネスのため。コモディティ化が加速度をつける時代に、イノベーティブな商品、サービスは企業の命運を握ります。そしてもう一つが、SDGsに代表される時代の要請です。単にもうかる商品ではなく、人や社会の役に立つものは何か。それこそがイノベーションではないのか。今回、ご紹介する先生方を取材していて共通に出てくる言葉は「何故?」という問いです。みなさんしつこいくらい「何故、そうなるんだ?」「それって何故なんだ?」「何故出来ないんだ?」と問い続けていました。ソリューションというと解決策を考えることと思われがちですが、実は、良い問いを立てられなければ、良い解決もないのです。良い問いは、イノベーションに一直線でつながります。信州という環境で考えをめぐらし、問いを続ける。信州大学のキャンパスは、ファーストペンギンを育む豊饒な海。まだまだご紹介したい先生はたくさんいます。世界を変えるワン&オンリーの研究と個性あふれる若手研究者を紹介したい。2019信州大学放送公開講座を広報室と企画して…山に囲まれた信州に、ペンギンがいた。ファーストペンギンがいた。「何故?」と問い続ける。その先にしかイノベーションは生まれない。SBC信越放送番組制作スタッフと企画・制作会議に信大広報室スタッフとして参加。1985年 ㈱電通入社 以来クリエーティブ局2008~2013年 上海電通赴任2014年 ブランドア㈱創設2013年~ 上智大学講師「メディアと社会(広告論)」ブランドア㈱ 代表取締役(元電通) 信州大学広報スタッフ会議 広報アドバイザー氏藤島 淳14

元のページ  ../index.html#15

このブックを見る