総合人間科学系研究紹介_2019-2020
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30総合人間科学系総合人間科学系基盤研究支援センター基盤研究支援センター研究から広がる未来研究から広がる未来卒業後の未来像卒業後の未来像沖縄県との共同研究で、パパイヤの性(雌雄)決定のメカニズムの解明についても研究を行っています。MSDNAシークエンサーを使って単離したDNAの塩基配列を決定することができます。ゲノム解析の技術は全ての生物に共通ですので、研究内容に関連した種苗、食料関連の業界だけでなく医薬等の業界などでも活躍できるような知識、経験を身につけてもらいたいと思っています。当研究室では、できるだけ最新のDNA解析技術や、その情報を取り入れて作物の品種改良に貢献することを目指しています。作物の種類によって生殖(交配)の方法、病気、環境から受けるストレスは異なっています。ゲノム情報を活用することで今までよりも短期間に品種を育成して、環境の変化に対応した、食料の安定確保ができるようにしたいと考えています。㈶岩手生物工学研究センター主任研究員を経て2010年1月より現職。研究分野は遺伝子の発現などを大規模に解析する機能ゲノム学や植物の遺伝的な改良を研究する育種学。松村 英生 准教授遺伝子実験支援部門当研究室では、この数年で著しい技術革新が行われているDNA配列の解析技術を活用して、作物の品種改良(育種)に貢献するための研究を行っています。このような新しい技術によって、作物の全DNA配列(ゲノム配列)を解析することも容易になっていますので、農作物の品種間の違いや、各々品種が持つ特性の違いがどのようなDNA配列の違いによるものかを解明することができます。当研究室では、クワや沖縄県との共同研究による熱帯作物までを取り扱い、効率的に新しい品種を育成するための基盤となる研究を行っています。ゲノムの持つ情報を食料生産に活用する疾患モデル動物の解析から病気のメカニズムを探る。北陸大学薬学部卒業(薬剤師免許取得)、信州大学医学部医学系研究科修士課程修了後、同博士課程修了・学位取得(博士・医学)。日本学術振興会特別研究員(DC2)を経て、2013年現職に着任。吉沢 隆浩 助教疾患モデル動物を用いた研究を通じて、生理学・病理学・分子生物学的手法を総合的に学べます。専門的な知識や技術だけでなく、それらを取巻く社会情勢や法倫理などの様々な要因を見据えることで、柔軟で多面的な思考が身に付きます。医学が発展した現在においても、治療法が確立されていない病気はたくさんあります。そういった病気の治療法開発のためには、病気の原因を1つ1つ解明し基礎的知見を積み重ねていく必要があります。疾患モデル動物を用いた研究は、病気の原因究明や治療法開発に欠かすことができません。新型エーラスダンロス症候群をはじめ、疾患モデル動物を用いた研究は、将来的な治療法開発への貢献が期待できます。動物実験支援部門① 疾患モデル動物を用いた研究 人間の病気、特に治療法が確立されていない疾病を実験動物学的なアプローチで研究しています。最近は、世界で初めて本学付属病院で発見された疾患(新型エーラスダンロス症候群)などについて、遺伝子組換え動物を用いて、病気の原因究明や治療法開発のための研究を進めています。② 動物実験支援部門専任教員の仕事 動物実験を行う信州大学の研究者が、ルール(法令等)を守れるように助言したり、科学的に適正な実験を行えるように知識・技術の両面から支援したり、動物実験に関する包括的な支援を行っています。疾患モデル動物:病気のメカニズムを研究して治療法開発に役立てるマウスの受精卵(胚操作による研究支援)動物実験施設の外観

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