総合人間科学系研究紹介_2019-2020
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23総合人間科学系グローバル化推進センター研究から広がる未来卒業後の未来像国内学生も留学生も、ますますグローバル化が進みかつ混迷の度合いを深める世界において、自らの文化的な基盤や専門性をコアにして、山積する問題の最適解を見つけ、世界を少しでも良くすることに力を尽くしてほしいと思います。適切に設計された国際共修を経験した学生は、オープンな心や柔軟な考えと行動など、様々なスキル・能力・姿勢が身に付くと考えられています。またムスリム留学生に限らず、学びたい、研究したいと願う人ならば、誰でも思う存分に能力を発揮できる場こそが大学のあるべき姿であり、そのような環境の構築に少しでも貢献できたらと考えています。グローバル化推進センター京都大学総合人間学部卒業、同大学院人間・環境学研究科修士課程修了、同博士後期課程研究指導認定退学。クアラルンプール大学マレーシア・日本高等教育プログラム講師を経て2018年信州大学に着任。仙石 祐 助教これまで別々のカリキュラムで学ぶことの多かった国内学生と留学生が、教室内外で意味ある交流を通して学び合う体験を「国際共修」と言います。この国際共修にどのような仕組みを創れば学生に異文化間コミュニケーション力や相互理解の姿勢が身に付くのかに興味を持ち、実証的研究と教育実践を行っています。もう1つの研究テーマは、ムスリム(イスラーム教を信仰する)留学生の学修支援です。信仰に由来する行動規範が日本人の一般的なそれと異なる彼らが、生活・学習上の困難を克服し、勉強や研究に打ち込むことのできる大学環境整備の調査や支援を行っています。・国際共修:国内学生と留学生の学び合い・ムスリム留学生の学修支援国際共修によるプレゼンテーションの様子ムスリム留学生のための足洗い場(他大学の例)ムスリム留学生のためのお祈り部屋(他大学の例)

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