保健学科_研究紹介2019
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―4―看護学専攻小児・母性看護学領域母と子の健康に役立つ情報発信~安心して妊娠・出産・育児できるために~ 生命誕生の瞬間に立ち会うことの素晴らしさに惹かれて産科医となり、妊娠・出産・育児に関する課題解決を目的に教育・研究を行っています。○科学技術の進歩により様々な出生前診断が可能となりましたが、後悔の残る選択や不安の増大に繋がる懸念も指摘されており、[検査の限界、倫理的問題点、ダウン症の方々の生活の現状など]も含めた適切で十分な情報提供を行える医療体制の構築に取り組んでいます。○子宮内の胎児が元気かどうかを評価することは極めて重要です。従来よりも簡便かつ安全に検査できる機器の開発に取り組んでいます。○母児に重大な影響を及ぼす妊娠高血圧症候群は、ヒトにしか発症せず、 発症原因も不明であるため、本疾患の病態解明に取り組んでいます。 現代医療の診断法や治療方針は、過去の研究成果の蓄積によって確立されています。しかし、現在の診断法や治療方針が最善なのかは、常に検証することが必要です。また、未だに原因不明の疾患や有効な治療法がない病態も存在します。従って新たな研究成果が、より有用な診断法や治療法の開発に繋がり、人類の幸福に貢献できる可能性があるのです。同時に、研究成果の倫理的な評価も重要な時代になっています。 医療職は、人の役に立っているという実感を得やすく、やりがいや生き甲斐を見出しやすい恵まれた職業です。その分、責任も大きく、生涯の学習が必要ですが、明確な目的をもつ学びは楽しく、成果も明瞭です。日々の努力の継続が明るい未来に繋がります。母性看護学・助産学研究から広がる未来卒業後の未来像信州大学医学部医学科卒業。同大学医学部附属病院産科病棟医長、統括医長、講師を経て、2008年に医学部保健学科小児・母性看護学領域教授に着任。医学博士。附属病院遺伝子医療研究センター兼務。金井 誠 教授図2.胎児心拍数モニター図3. 胎盤における   酸化ストレス因子の発現図1.ダウン症ご本人(12歳以上)への全国調査教員の研究活動を紹介しています。教員のプロフィール教員の研究活動を図やイラストで紹介しています。教員の研究から広がる未来が紹介されています。学生の卒業の未来や学生に向けてのメッセージが書かれています。凡 例【注意】この冊子に掲載されている教員は,2019年4月現在の信州大学医学部保健学科教員です。

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