信州大学工学部2020
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中山 昇 機械システム工学科 准教授村松 寛之 水環境・土木工学科 准教授千田 有一 機械システム工学科 教授医学と工学の連携と聞いてなにが想像できますか。私は信州大学医学部と共同で、新しい金属材料や樹脂を用いた生体材料を開発。患者への負担軽減につながる新しい手術方法の実現や荷重測定センサーを用いた介護サポート提供を目指しています。手術をもっと気軽に、介護をもっと楽に。高齢化が進むこの日本で、少しでも多くの笑顔を生み出していければと思っています。電気や熱を通しやすく、軽量で強度の高いナノカーボンは、環境浄化やエネルギー貯蔵へ応用できる素材です。私は従来の合成手法に加え、籾殻など農業廃材を活用し、ナノカーボンを簡単かつ大量に製造する手法を研究しています。これを応用すれば、知らずに大量廃棄されてしまうものからクリーンな素材を生み出せ、産業や働く人のあり方をきっと大きく変えていけると思います。現在、日本では約180万人が農業や林業に従事しています。私は人々が避けられない重労働を機械によって自動化するため、畑や山林で活用するキャタピラ車の自律走行研究を進めています。これにより従事者の作業内容が変わるため、身体への負担削減とともに、高齢者や女性など新たな働き手を増やせます。人々の働き方を変えることで、農業や林業はもっと開かれたものになる。みなさんも技術を働く人々への貢献に役立ててみませんか。時代を動かす研究WORK  働くのあり方を動かす08手術をもっと気軽に。介護をもっと楽に。大量廃棄されている籾殻から未来産業が生まれる可能性。日本で働く180万人のために。農業を林業を、開いていこう。

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