信州大学工学部2020
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時代を動かす研究EXPERIENCE  人の体験を動かす06小型飛翔体の解明で、見えない世界が、目の前に。澄んだ空気を吸ってほしい。きれいな地球に生きてほしい。次世代ビークル、新しい移動を、革新的二次電池から。鈴木 康祐 機械システム工学科 准教授水や空気などにおける物体移動や流体の変化、物体と流体の相互作用を研究しています。例えば蝶の動きと空気の相互作用にヒントを得れば、飛行のメカニズムを解明でき、現在のドローンよりはるかに軽量で数cm~数mmの超小型飛翔体を実現できるかもしれません。今まで入れなかったような極小空間、墜落の懸念から飛行できなかった区域を飛べるドローン実現に貢献できれば、不可視の空間が人間に開かれると感じています。将来的には自動車や航空機、ロボットにおける大半の動力を電気が占めると予測できます。そのような時代を見据え、私は磁気デバイスや電源回路・システムの研究を進めています。電気を無駄なく活用するハードウェア技術を確立できれば、石油などのエネルギー資源を使わなくて済むかもしれません。そして、それは排出ガスによる大気汚染や地球温暖化の解決のみならず、未来の人々に澄んだ空気を届けることにもつながると思っています。曽根原 誠 電子情報システム工学科 准教授是津 信行 物質化学科 教授私が目指すのは、劣化を最小限に抑え、安全かつ高効率にイオンや電子を輸送する革新的二次電池の開発。これはCO₂規制により変革を迫られている自動車分野での活用が可能です。現在、部分的な導入にとどまるハイブリット技術や電気モーターシステムを全車種に標準搭載できれば、私たちが自動車に乗るときの体験は一変します。蓄電技術で次なるビークル創出に貢献し、新たな移動体験を近く実現していきたいと考えています。

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