信州大学工学部2020
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近広 雄希 水環境・土木工学科 助教高村 秀紀 建築学科 教授積雪寒冷地であり、暖房等の電力使用量が多い長野。エネルギー有効活用は住宅の快適性向上や環境負荷削減に大きな効果をあげられます。そのために私が進めるのが、家庭の電力消費量や太陽光発電、燃料電池の発電量、蓄電池蓄電量の計測データをもとに効率良いエネルギーマネジメントを実現する住宅設備の研究です。既存電力を一切買わずにエネルギーを自給し、快適な生活を継続できる未来の住宅を夢見て、研究を進めています。自然災害から人々の安全を守るため、迅速な設置が可能な新しい橋を研究開発しています。山間部の降雨や土砂災害で橋が通行できなくなった際の一刻も早い復旧活動を想定し、土木構造物での応用が少なかった柔軟な展開構造物など分野を越えた技術の融合にも注力しています。少人数で簡単に組み立てられる橋、その迅速な設置は災害直後の救援・救助のみならず、孤立化解消につながるため、人々の暮らしに安心をつくっていけると考えています。時代を動かす研究CITY  街の概念を動かす12田久 修 電子情報システム工学科 准教授スマートフォンなど無線通信デバイスを対象に、情報漏洩を防ぐ人工雑音(ジャミング)を研究しています。雑音と言うと迷惑なものと捉えがちですが、通信を保護するように使用することで暗号通信を補助しセキュリティ向上に寄与できる技術です。今や私たちが暮らす世界は多くのデジタル技術によって成り立っています。その世界で安心して過ごせるように、セキュリティに活かしていきたいと考えています。ハックされない安全空間ができあがる日。未来の家は、自給する家。そうなると私は思う。なにかあったときにも、すぐに架けられる橋を。

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