信州大学工学部2020
11/60

時代を動かす研究LIFE  人々の暮らしを動かす11コードにつながるロボットを僕は自由にしてやりたい。さよなら、エネルギー資源問題。届け、無限のエネルギー。進化的計算は、生活革新への原動力。宮地 幸祐 電子情報システム工学科 准教授澤田 圭司 工学基礎部門 教授AGUIRRE HERNAN 電子情報システム工学科 教授非接触給電とはスマートフォンの充電などで実装されているコードレスの給電方法で、これから世の中にあふれる大量のセンサ機器やロボットの膨大な電池交換やコード配線作業が不要になります。電池、配線材やパイプなどの副資材を作るエネルギーも不要になり、これらの廃棄処理の問題もなくなります。ロボットはもっともっと自由になれ、私たちの暮らしを環境にやさしく便利にできると思いませんか。核融合は高温・高密度のプラズマ中における核融合反応を利用する安全性の高い次世代発電方法です。海水中に大量に存在する重水素やリチウムを資源にするため、エネルギー資源枯渇問題をなくせます。現在、核融合発電の重要課題は発生したエネルギーによるプラズマ容器の損耗。これを容器表面近くの原子・分子反応の解明によって解決し、未来の暮らしを支える無限のエネルギーを現実にしていきたいと考えています。現在、進化的アルゴリズムの改良を通し、持続可能システムやイノベーションに貢献していく研究を進めています。進化の仕組みに着想を得た今までにないアルゴリズムを使うことで個体群の進化を導け、例えば次世代スマートシティ実現も可能に。私たちを悩ませてきた交通渋滞さえも一掃できる可能性を秘めています。生活を革新するイノベーションの原動力、それが進化的計算なのです。

元のページ  ../index.html#11

このブックを見る