信州大学工学部2020
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時代を動かす研究LIFE  人々の暮らしを動かす10農業の未来に寄与するフィールドモニタリングの実現へ。食品で、化粧品で、新たな暮らしを、コロイドから。めっきが教えてくれる、未来にみんなが乗るクルマ。小林 一樹 電子情報システム工学科 准教授酒井 俊郎 物質化学科 教授農業生産性向上に貢献するべく、アグリテックを活用したフィールドモニタリングを研究しています。農園のデータ蓄積実現のために私が生み出したのが、高精細全天球農園モニタリングシステム。自動制御したカメラで農園を360°を見渡すことができ、24時間毎時の観察データを送ることで生産支援につなげられます。生産安定化や農園経営効率化を後押しし、これまでの農業のあり方を変え、私たちの生活を変えていく。私の研究なら、その未来づくりに寄与できると考えています。気体、液体、固体のような状態の異なる物質や性質の異なる物質が接したときに生まれる界面の研究を進めています。中でも物質が微細化して媒体中に粒子として分散したコロイドと呼ばれる状態を解明し、食品や化粧品などへの応用に取り組んでいます。ナノmからマイクロm単位のテクノロジーから、新食感の食品や斬新な使い心地の化粧品など、暮らしに新しさと驚きをつくっていけると考えています。めっきは金属の表面を磨く技術だと思っていませんか。実はめっきは電子半導体製品に不可欠なテクノロジーであり、その活用として注目されているのが自動車マルチマテリアル化です。めっきにより金属と樹脂などの異種材料が接合でき、これまでとは全く異なる素材で構成された、安全かつ軽量の自動車を生み出せます。将来あなたが乗る自動車には、きっとめっき技術が活用されているはずです。新井 進 物質化学科 教授

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