工学部_研究紹介_2020_日本語版
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准教授片岡正和研究から広がる未来卒業後の未来像片岡研究室では生命現象を理解した上で、生命システムを再構築することを目標に研究を行っています。例えばバイオテクノロジー展開の主役の細菌が、どのように遺伝的多様性を獲得し、環境変化に対応してきたかといった進化に関する基礎研究は、合成生物学と呼ばれる生命の再設計に展開されます。生きている状態とは何かといった哲学上の問題を科学的に解いたり、工業的に有用な人工細胞、人工細菌、人工代謝系などへの展開が期待できます。我々の研究の将来像では、人為的に設計された微生物が生物工学分野の生産効率を大きく変えたり、環境浄化に大活躍したり、光合成の効率を飛躍的に上げたり、パンデミックに備えてワクチンの生産効率を上昇させ、ウイルスを征圧するなどの未来に繫がる!といいな。片岡研卒業生の活躍場所は、発酵工業をはじめとした食品産業、医療機器メーカー、化学メーカーなど多岐にわたります。生命科学の最先端研究で醸される徹底的に物事を行う哲学や、一流の研究者たちとの一期一会は皆さんの今後の人生にとっての宝となるでしょう。ただしチャンスを生かすのは君次第!大阪大学工学部卒、大阪大学大学院修了、三菱化成生命研、国立小児病院小児医療研究センター、三菱化学生命研を経て現職。実績研究分野は合成生物学、応用微生物学、神経科学、ナノバイオなど多岐にわたる。⽣命が成り⽴つしくみを知り、⽣命システムを創造する【先生の学問へのきっかけ】生命を創造し、地球征服、もとへ人類の未来へ貢献したいと思ったから。これは公式見解で、生きる状態をとくといった、哲学的な興味より。難しいけどめっちゃたのしいですよ。大志ある若者(自称も含む)あつまれ!物質化学科研究室で行われている研究の一部。核酸、タンパク質、構造、微生物などを取り扱い、時には頭を抱える合成生物学の概念、我々人類は太陽神となれるのか。我々は分子生物学という最先端技術の羽を得て飛び出すが・・・13

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