教育学部研究紹介2019
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4教授島しま田だ 英ひで昭あき【研究分野】認知心理学、教育心理学、教育工学【研究テーマ】説明のわかりやすさ/共感と学習/心理学の応用 研究テーマは「説明」です。説明文やeラーニングなどの教材を対象に、どうすればわかりやすくなるのか、どうすれば読みたい/見たいと思ってもらえるのか、話し手に「共感」すると何が起こるのか、などの研究をしています。 また、認知心理学の知見を応用し、大学の授業においてICTを活用したアクティブラーニングを積極的に取り入れ、「楽しくて役に立つ」授業を提案しています。一般の方向けには、「わかりやすい説明の原則」を実践的に使える形で提案し、講演活動・執筆活動を行っています。「視線」による教材の「読み」の計測実験の例です。「科学的な研究」で学習環境の改善を目指します。現代教育コース 今、学校が大きく変化しようとしています。その背景には、インターネットやタブレットPCなどの情報通信技術の発達、異文化の人々とのコミュニケーションが重視されるグローバル化があります。現代教育コースは、従来の教科の枠を超え、現代社会に対応した新しい教育を学び、考えるコースです。近年注目されているICTを活用した「主体的・対話的で深い学び」やプログラミング、異文化間教育に加え、それらのベースとなる教育実践科学、発達・教育心理を加えた4つの視点から、未来の教育を創造的に考えます。教授越お智ち 康やす詞し【研究分野】教育社会学【研究テーマ】学校の組織論/メディアと教育 教育社会学は、教育現象や教育の諸問題を事実に即して分析する学問で、とりわけ、教育の諸事象を、社会や制度などより大きな文脈と関連させながら「関係論的」に読み解く点に特徴があります。たとえば、「いじめ」問題についても、学級の構造や学校を取り巻く社会状況、さらにはわたしたちが暗黙に依拠する教育観(いじめの捉え方)に関連させながら考察することで、いじめに対するオルタナティブな視点や解決法が見えてきます。現在、取り組んでいるのは、人間と社会を媒介する技術=メディアについてで、それらがいかなる教育=人間形成効果をもつのか、といったことです。メディア=技術が隠し持つ人間・社会形成効果を観察・検討することで、「人間とは何か」、「教育の隠れた効果」、「AI時代における教育の在り方」などについて、何かヒントが得られればと考えています。教授田た中なか 敏さとし【研究分野】言語心理学、教育心理学【研究テーマ】創造性/感情知能/心理教育/道徳教育 身体の自然治癒力や細胞の自己修復力と同様に、心も自己回復力・自己防衛力をもっています。そうした“心の力”を高める方法の一つは心の仕組みを知ることです。そのため、私は小中学生向けの心理学の教科書『マンガ・心の授業』を描いてみました。心理学は心のモデル(模型)をつくり、それを証明していく学問です。目に見えない心を、証拠に基づいて論理的に明らかにしていく研究態度と研究方法を皆さんに学んでほしいと思っています。現代教育コース

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