教育学部研究紹介2019
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32教職大学院グループ教授伏ふせ木ぎ 久ひさ始し【研究分野】教育方法学、教師教育学【研究テーマ】自己学習能力を培う自律的学習の開発・実践/総合的な学習の授業づくりと教員の力量形成 総合的な学習の時間をはじめ教科等の授業において自律的学習を実現していくためのカリキュラム研究や授業研究を中心に取り組んでいる。国内では、「子どもと共に創る授業」をモットーとした実践研究の指導者として小・中・高の学校現場を精力的に訪問し、国外では北欧諸国を中心に、一斉画一式授業ではないオルタナティブな教育実践を取材しながら、教師教育の国際比較を通した協同研究にも取り組んでいる。 心理カウンセラー及び中学・高校の社会科教諭を経て大学院博士課程でカリキュラム開発理論を学び(博士<教育学>)、小学校教諭時代には子どもと創るカリキュラムを実践。2003年度より信州大学に転任して総合的な学習の専門科目等を担当。現在は、大学院教育学研究科・高度教職開発専攻(教職大学院)の専攻長。教授上かみ村むら惠え津つ子こ【研究分野】学校心理学、特別支援教育【研究テーマ】教師と保護者の連携/教育相談・コンサルテーション/ニーズの高い子どもへの援助 学校心理学や特別支援教育をベースに、保護者と教師の連携・苦戦している子どもへの支援に関する実践・研究を行っています。 言葉にならない困り感を探り、ともに考えながら自分らしく問題に対処するお手伝いをする。そんな支援ができるようになることを目指しています。そのためには、一人ひとりの子どもとその周りの人的・物的環境を丁寧に理解すること、たくさんの人と協力することが欠かせません。日々の実践をそんな視点から検討し合うことで、子どもの支援に関わる専門性を高めることができればと思っています。 教授 畔あぜ上がみ 一かず康やす【研究分野】教師教育、生活科・総合学習教育【研究テーマ】教師の「観」の転回を促す省察的実践の研究 これまで科学的合理性に基づく技術と知識の習得に焦点が当てられてきた教師教育は、「省察」という概念によって、教師自身の自律的な思考の育成へと焦点が移行してきています。技術や方 法の背景にある子ども観や授業観等の教師の《観》の様相が授業に大きく反映することに注目して、inputの学びからupdateの学びへと、教師が自らを更新し、子どもとつくる豊かな授業の実現に向けた真性の省察的実践について、研究をすすめています。教職大学院グループ 教育実践にかかわる専門職養成を目的とした大学院が、2016年4月・信州大学長野(教育)キャンパスに新設されました。長野県で唯一の「教職大学院」です。出願資格は教員免許(1種免許)を取得した人(取得見込を含む)となりますが、出身大学・学部は問いません。 信州大学教職大学院には、学部段階より高度な実践的指導力を身につけ、新しい学校創りの有力な一員となる教員を養成する教職基盤形成コースと、地域や学校における指導的役割を果たせるスクールリーダーを養成する高度教職開発コース(現職教員対象)の2コースがあります。

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