教育学部研究紹介2019
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17数学教育コース助教松まつ澤ざわ 泰やす道みち【研究分野】数学【研究テーマ】解析学 無限に対する深い理解を目指しています。さて、突然「無限」と言われると、漠然としたイメージを抱くのではないでしょうか。実際、数学においても無限を厳密に扱うことができるようになったのは、ここ100年ほどのことです。19世紀を代表する数学者の1人であるカントールによって、我々は無限を認識する方法を獲得しました。彼の方法によると、無限は階層をなしています。例えば、自然数は無限個ありますが、この無限は無限の中で最小です。一方、実数も無限個ありますが、この無限は自然数のそれよりも真に大きいことが分かりました。このような大きな無限を「近似」という概念を手がかりに探究するのが、解析学です。高校で学ぶ微積分も解析学の1つです。准教授昆こん 万ま佑ゆ子こ【研究分野】幾何学【研究テーマ】部分多様体論,eラーニング教材開発 幾何学は、平面図形や立体図形等の身の回りの図形の性質を調べるだけではなく、より抽象的な対象を様々な手法・観点で研究していく、内容豊富な分野です。“多様体の中にある多様体”の曲がり方を主に研究しています。最近は、大学の幾何学系専門科目の講義で使用するeラーニング教材開発も行っています。論文:「Ricci tensor of real hypersurfaces」/「Non-Hopf hypersurfaces in 2-dimen-sional complex space forms」/「3-dimensional real hypersurfaces and Ricci operator」/「A characterization of pseudo-Einstein real hypersurfaces of a complex space form」ほか准教授小こ松まつ孝こう太た郎ろう【研究分野】数学教育学【研究テーマ】数学的探究/教材開発/動的幾何ソフトウェアの活用 研究の関心は算数・数学の授業において児童生徒の探究活動を実現することにあります。与えられた問題を解決するだけが算数・数学ではありません。解決すべき問題を自ら見いだしたり、問題を解決した後でもさらに新たな問題を考えたりするなど、数学的な活動は本来ダイナミックなものです。そうした探究活動の意味について、推測、証明、反例、前提追究などをキーワードとして検討しています。そして、数学的探究を児童生徒が経験できるようにするための教材を、学校の先生方と協働して開発しています。また、コンピュータ、とりわけ動的幾何ソフトウェアを活用した数学の授業にも関心があります。NO PHOTO▲授業の様子▲ゼミの様子

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