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1618◎表紙/信州大学環境・エネルギー材料科学研究所所長の手嶋勝弥教授と信州大学の結晶育成技術「フラックス法」で育成した「信大クリスタル」(画像はイメージです)。信大NOW 第114号0307114No.CONTENTS2018/110911◎TOPICS・ 長野県警察等とのサイバーセキュリティ協定・ 信州大学と上越教育大学が連携協定を締結信大発ベンチャー企業 Series.5株式会社スキノス信大発特許「換気カプセル型発汗計」で世界に挑む。心肺蘇生音声誘導器「レスキューガイド」製品化!●編集後記水を安全に変える、信大クリスタルが変える。水を安全に変える、世界初の新素材を用いた携帯型浄水ボトルNaTiO(ナティオ)発表 昨今、“果肉が赤いリンゴ”、というものが知られるようになった。信州大学のある長野県は全国2位のリンゴ生産量を誇り、長野県生まれの品種も多いことからリンゴの話題にはことかかない。そんな中、平成30年10月11日午後、信州大学農学部に大勢の報道機関が詰めかけ、一部は全国ニュースでも流れることとなった。話題は信州大学伴野潔教授(学術研究院農学系)による新系統2種の リンゴ断面がほぼ真っ赤に染まった「スーパー赤果肉リンゴ(仮称)」だ。赤果肉になることの経緯や味わいについて、伴野教授は報道機関から質問攻めになっていたが、今回発表されたリンゴは、文字通り、果肉の“スーパー”な赤色が特長だ。これまで伴野教授のもとでは、数種類の赤果肉リンゴ品種が育種されてきた。遺伝子的にタイプ1とタイプ2とに大別される。タイプ1は、「ハニールージュ」のように鮮やかな赤色が入るが、酸味も強く加工向き、タイプ2は、「いなほのか」のようにどちらかといえば、淡いピンク色の果肉で、糖度も高く生食にも向くものが多かった。今回発表された新系統は、このタイプ1とタイプ2の利点を掛け合わせた、意味的にも“スーパー”さがある。“赤”は、果肉に含まれる色素アントシアニンによる。新系統はこれまで以上にアントシアニン含量が多く、機能性の向上のほか、赤を活かした加工品の開発、カットフルーツなど新しい果物市場の拡大にも期待がかかっている。これまで、栽培には気温や高標高であることなど一定の条件があり、色付きにもばらつきが出ることが多かったが、新系統は比較的低標高の地域でも安定的に栽培できるそうだ。こうした特徴あるスーパー赤果肉リンゴの栽培が広がれば、担い手不足などに悩む地域の農業振興にもつながるだろう。スーパー赤果肉リンゴは生食用・加工用ともに適したものになるが、加工用の課題はやはり大ロット対応ということらしいので、今後のさらなる品種改良によりさらにおいしくなることと、味と話題とともに生産者が増えていくことに期待したい。「スーパー赤果肉リンゴは、信州大学発の信州を代表する果物」…そんな日がくるかも、である。全国区で紹介された「スーパー赤果肉リンゴ」の魅力と存在感。2018.10.24 in Tokyo信州大学×TOCLAS平成30年度 観光庁「産学連携による観光産業の中核人材育成・強化事業」採択 「ユニバーサルフィールド・コンシェ ルジュ養成講座」 開講式&第1回講座産学連携による人材育成「車いすで、山あそび。」安曇野のリンゴ農家と信大、さらに京都大学を結ぶ信大生30年続く農家ボランティアサークル「りんご部隊」のリンゴ愛。13校歌としての「信濃の国」信州大学創立70周年・旧制松本高等学校100周年記念事業 プレイベント信州大学と信州メディカル産業振興会が開発支援した(日本AED財団監修製品)15FOCUS EYE Vol.⑧ 谷 浩志 氏信州大学広報スタッフ会議 学外広報アドバイザー

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