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06グローバルコア人材養成コースGlobal Core Competency Program国内外のグローバル環境で、組織のコア人材として活躍するためのコース「大学生にとってまず重要なのは、専門分野を持っていること。しかしそれだけでは視野が狭く、社会で求められる様々な課題に対して適切に対応できない場合も多い。理系の学生は特に、海外に目を向ける機会が少ないのではないかと思います。今後は、専門分野に加えて、グローバルな俯瞰力と課題解決力を併せ持つことが求められています」そう田中清副学長(国際交流担当)は言います。「グローバルコア人材養成コース」の目的は、多様化、複雑化した現代社会において、専門分野に加えて、グローバルに通用する組織の“コア”となるような教養、能力、体験に基づく判断力や実行力を身に付け、主体的に協働できる人材を育成すること。信州大学の卒業生には、組織にとってなくてはならない“中核(コア)”人材が多いといいます。あえてリーダーではなく“コア人材”の育成にスポットを当てていることが、本コースの特徴です。グローバルコア人材養成コースは、1年次を主な対象としたBASICコースと2年次以降のADVANCEDコースからなります。BASICコースでは共通教育科目の中から選定した、国際理解科目群、日本理解科目群、さらに本コースのために新設した、グローバルマインドを養成するための「グローバルコア人材力養成科目群」から、合計4科目を履修します。1年次から実践的な学びを促すため、「短期海外研修(グローバル実践BASIC)」も必須としています。もともと信州大学にはグローバル教育推進センターや全学教育機構、各学部で用意している短期海外研修プログラムが多数あり、こうしたプログラムを利用して学生たちのバックアップも行っていきます。ADVANCEDコースは、BASICコース修了者のうち希望者を対象として、さらに自律的で実践的な内容に移行します。所属学部で国際的な科目を1科目、さらに「全学横断科目群」から1科目履修します。特徴的なのが「全学横断科目群」で、学部・学科の枠を超え、グローバルなスキルの習得を目指す本コースの履修学生たちが一堂に会し、主体的に授業に参加する合宿形式のアクティブラーニングを予定しています。ADVANCEDコースで最も重要なのが「自律型海外研修(グローバル実践ADVANCED)」。 「2回目の海外研修となるので、今度はどういう角度で何にチャレンジするのか、学生自ら課題設定をし、自律的な企画力や実行力も身に付けてもらいます。交換留学や海外インターンシップ、理系の学生だったら研究留学なども考えられますよね」。海外研修への参加や留学にあたって大学側からの事前事後教育や経済的支援体制も構築しています。BASICコース、ADVANCEDコースの各コースを修了したあかつきには、修了証を授与すると共に、就職活動などでも活かせるよう成績表に修了証明を記載する準備を進めています。また、全ての科目に共通して、学んだことを将来どう活かしたいのか、授業や研修を通じて感じた自らの強みや気付きなどを記述する、ポートフォリオの提出を必ず求め評価を行います。海外研修では、実際に“グローバルコア人材”として組織で働く信州大学の卒業生のサポート、学術交流協定を結んでいる海外の大学とのつながりを活かすことも想定しています。これまで信州大学が築いてきた人的・学術的財産の活用も、本コースの独自性です。「大学院に進学する際のベース力アップにもつながると思います。将来的には海外との共同研究や産学連携の増加も期待したいですね」と田中副学長。学生たちはこのチャンスをぜひとも活かし、未来の“グローバルコア人材”としてのスキルを磨いていって欲しいと思います!学部・学科を問わず、グローバルに活躍する“コア人材”の養成自ら学び、考える、実践型のグローバル研修を必須に2つのコースで段階的にグローバルな実践的スキルを身につける平成30年4月、スリランカ・ケラニヤ大学と国際学術交流協定締結。調印式の後、グローバルコア人材養成コースにおける「国際技術論」の講義としてスリランカ・セミナーが開催された。BASICコース10単位取得国際理解科目群より1科目(2単位)日本理解科目群より1科目(2単位)グローバルコア人材力養成科目群より1科目(2単位)上記3科目群より追加1科目(2単位)GPA2.67以上(主に1年次)(2年次~)各科目群から1つ以上選択し、合計4科目を履修【修了認定要件】所要単位数取得、ポートフォリオ完成、TOEIC500点など【修了認定要件】所要単位数取得、ポートフォリオ完成、TOEIC700点など各科目群から1つ選択し、計2科目を履修グローバル実践BASIC【短期海外研修】(2単位)+ADVANCEDコース6単位取得全学横断科目群より1科目(2単位)学部専門科目群より1科目(2単位)グローバル実践ADVANCED    【自律型海外研修】(2単位)信州大学副学長(国際交流担当)グローバル教育推進センター長学術研究院(工学系)教授田中 清 博士(工学)。企業との共同研究による産学連携と共に、国際交流にも力を入れる。研究室では多数の留学生を受け入れ、国際色豊かな教育研究を行っている。平成27年より現職。

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