医学科研究紹介_2017-2018
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43世界と太刀打ちできる研究基盤を学ぼう株式会社ブルボン、社会医療法人財団 慈泉会 相澤病院、共同研究企業:ルビコン株式会社、株式会社西澤電機計器製作所、株式会社スキノスNAGANO等の支援により設立された寄附講座です。医科学研究は(1)新しく見つけ出した現象のメカニズムを解析し、それを体系化する手法と(2)細胞をすりつぶしてその反応の細胞内情報伝達のキー物質を見い出す手法に大別されると思います。私共の講座はその両者の研究手法を結び付けて生体現象の本質を見抜くための研究をしています。・ 食品科学と腸管免疫と腸リンパ循環とを連携してヒトでの健康増進法の確立を目指した研究・ 高感度湿度センサーの開発を含めた手掌部の精神性発汗現象を対象とした医療機器開発とその臨床応用を中心とした研究・ヒトの胸管リンパ流量算出法の開発とその臨床応用を目指した研究・ ヒトの肺動脈血流と呼気炭酸ガス濃度との相関性を解析し、その臨床応用を計る研究・ 加えて、一般の皆様に健康な日常生活を過していただくための情報提供を市民講座やテレビ・ラジオや書籍を通して行なっています。腸リンパ学と腸管免疫学、健康科学、食品科学の研究領域においてヒトの研究で裏付けられた実用化のための医科学情報を世界に発信することです。この講座と交流する世界の研究室(スウェーデン・カロリンスカ研究所、オーストラリア・ニューカッスル大学、アメリカ・カリフォルニア大学サンディ校、アメリカ・バージニア大学、アメリカ・ニューヨーク州立大学、アメリカ・NIH研究所等)に、博士課程終了後にポスドクとして推薦し、将来の研究活動を支援します。主な研究テーマ研究から広がる未来卒業後の未来像メディカル・ヘルスイノベーション講座(教授 川真田樹人 特任教授 大橋俊夫)記念講演会ポスター生きている しくみがわかる 生理学大橋俊夫特任教授/河合佳子特任教授 著 (医学書院)難治性疾患に対する画期的な治療薬の開発を通じて医学の進歩に貢献するキッセイ薬品工業株式会社との共同研究講座です。信州大学の創薬シーズを発掘・育成し、患者QOLを飛躍的に向上させる画期的な新薬を創製することを目標として、日々の研究を行っています。患者さんの高いニーズがあれば、研究領域・研究疾患・技術分野などを限定することなく、あらゆる研究手段を駆使して研究を行っています。私共の目指す研究は、その出口として、産学共同研究開発、国内外企業への創薬シーズの導出、薬事承認取得、ベンチャー起業などを視野に入れたものです。・ライソゾーム病の疾患モデル動物を用いた画期的治療薬の開発研究・希少遺伝性難病に対するシャペロン療法の開発研究・難治性がんに対するCAR-T療法の開発現在良い治療法がない疾患であって、患者数が少ないなどの理由により世界的にも新薬開発が行われていない疾患に対して、全く新しい治療薬を開発し患者さんまで届けることができます。このことにより、困っている患者さんのQOLを改善するとともに、医学の進歩にも貢献することができます。基礎研究と臨床の橋渡し研究ともいえる研究に携わることで、将来創薬研究、トランスレーショナルリサーチ、さらには新薬の臨床研究・治験などをやってみたいと考える場合には良い経験となります。主な研究テーマ研究から広がる未来卒業後の未来像創薬科学講座(特任教授 大野田秀樹)創薬科学講座メンバーP2実験室学術講演会の開催

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