医学科研究紹介_2017-2018
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22こころを心理・社会・生物学的に探究する研究・診療内容の概要信州大学医学部精神医学教室では、開設以来臨床重視の姿勢を貫いており、患者さんと丁寧に向き合うことを心がけています。多くの諸先輩と名誉ある伝統に支えられ、臨床、教育、研究、そして未来の精神医学、医療に向かって邁進しています。研究では、臨床に根ざすことをモットーに、症例を基にした臨床研究が主体です。伝統ある精神病理学に加え、精神薬理学、精神生理学、神経病理学、放射線精神医学、分子生物学的精神医学などの手法を用いて、こころの病気を様々な視点から解明しようとしています。【教授名】 鷲塚伸介【診療科・診療部名】1.精神科   精神科一般臨床の他に、専門外来「物忘れ外来」や「子どものこころ診療部」と連携をとることにより、小児精神医学から老年精神医学まで幅広い疾患を対象としています。2.子どものこころ診療部   当教室の児童精神科医が中心になって開設され、第3次医療機関として、各医療機関、教育機関、福祉機関と連携し、子どもたちを様々な側面から治療・支援しています。精神医学臨床に根差した精神医学研究の発信精神科(チーフ:教授 鷲塚伸介)精神医学長野県内全域から紹介される合併症症例、重症例、診断困難例などの診療を行っています。薬物療法抵抗性などの難治例も積極的に受け入れており、修正型電気けいれん療法やクロザピンによる薬物療法など、大学病院ならではの高度な医療を行っています。研究活動は、各医師の興味や問題意識のある領域でチームを組んで行っています。興味のある分野があれば、それを尊重し、サポートする環境です。・カタトニア症候群の精神病理・体感異常症の症候学・気分障害患者の社会復帰・摂食障害患者の発達特性と性格傾向・エストロジェン受容体とうつ病との関連・光トポグラフィ(NIRS脳計測)装置を用いた脳機能画像多角的な視点で臨床に根差した研究を行っているため、精神障害の病態解明や新しい診断法および治療法の開発など、精神科臨床現場に直接反映される研究成果が期待できます。信州大学を含めた県内の精神科医療機関の相互の連携は非常に良好・緊密であり、長野県内のさまざまな総合病院、精神科単科病院での就職が可能です。また、各種研究機関への留学、就職の実績もあります。主な研究テーマ研究から広がる未来卒業後の未来像毎週火曜日に行う研究会における研究プログレス報告    研究成果の学会発表    (マドリードにて)光トポグラフィー(NIRS)研究

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