2018環境報告書
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8ESDにかかわる様々な団体・個人との交流は、ESDを推進する上で重要な要素です。コンソーシアムでは加盟団体の教員や関係者を県外のイベントに派遣し、交流を促進しました。8月6日に金沢市で開催された北信越ユネスコスクール交流会には、信州大学教育学部の教員のほか、コンソーシアムに加盟する各学校の教員3名を派遣し、富山県、石川県、福井県から集まった、学校関係を中心とする参加者約40名と交流を深めました。交流会で行われたワークショップでは、ユネスコスクールやESD推進校としての課題や困難、そしてそれを克服する方法について、話し合われました。取り組みが始まったばかりの学校あり、活動が定着して次のステップに進んでいる学校ありと、多様な学校との交流の中で、共通する課題への共感や、新たな気づきもあり、参加者はそれぞれに刺激を受けていたようでした。12月2日に福岡県大牟田市で開催された「第9回ユネスコスクール全国大会/ESD研究大会」には、コンソーシアム加盟校の教員18名を派遣しました。大牟田市は「持続可能な地域づくり」を目指して、市長が自ら本部長となってESDの推進に取り組んでいる自治体です。また学校現場では、「学びのストーリー」を柱とするカリキュラムデザインとして組織化・体系化された大牟田型ESDが実践されています。今回の大会でははじめて、実際の学校を会場としてESD公開授業が企画されましたが、これは学校現場に関わる教員にとって、とくに意義深いものであったようです。参加者からは、自分たちが取り組んでいるESDの価値を再認識するとともに、情報を得る側だけでなく、これからは自分たちも発信する側になりたいという積極的な声も聞かれました。このほか、信州ESDコンソーシアムでは活動内容を紹介するブースを出展しました。また志賀高原ユネスコエコパークなどが参加する日本ユネスコエコパークネットワーク(JBRN)7も初めてブース展示を行い、志賀高原でのESDに関連する取り組みなどを発信しました。視察の受け入れによる情報発信や交流も始まっています。11月にはDidier Jourdan教授(ブレーズ・パスカル大学 教職大学院)が、長野県内のユネスコスクールでのESD実践の視察に訪れました。Jourdan教授は附属松本中学校、幼稚園、山ノ内南小学校、文化学園長野中学・高校を訪問し、地域学習に関するESD実践の視察や生徒との交流を通じて、ESD実践への理解を深めました。交流の推進7 日本国内のユネスコエコパーク登録地の管理運営団体などで構成される組織。国内のユネスコエコパーク登録地間の情報交換、交流、協働を通じたユネスコエコパークの活動の発展と向上を目指すことを目的として活動している。

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