保健学科_研究紹介2017-2018
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―29―理学療法学専攻幾つになっても、病気やケガがあっても、やりたいことが出来るお手伝い:運動療法 内科的な病気(循環系、呼吸系、糖尿病)の予防・治療に役立つ身体活動(生活活動と運動)について学ぶ科目を担当しています。 「健康寿命の延伸」超高齢社会の日本、年を重ねて右図のような病気やけが、それらによる障害があっても自分の役割が果たせ、やりたいことが出来る年月を延ばすことが求められています。 これまでに、身体活動を増やし運動耐容能(有酸素能力=持久力)を維持・向上出来ると、病気やけが、合併症の予防につながり、寿命が延びることが報告されるようになっています。 持久力はどの程度で(持久力の評価)どんな身体活動を行えば(運動処方)健康寿命の延伸につながるか、一緒に学んでみませんか。 加齢や病気・けがによる身体機能、移動能力の変化、運動不足を解消し罹りやすい病気やけがのリスクを抑え、生涯にわたり要介護にいたる状態を予防、あるいは最小限にすることが「運動療法」に求められる大きな課題です。 大型の評価・訓練機器がなくても体力や健康状態を把握できる簡便な評価法、運動処方が実用化できると、フレイルや要介護状態の予防・治療法としての運動療法が普及するでしょう。 卒業後は保健・医療・福祉の現場、一般企業で働いたり、大学院に進学されると思いますが、二つ以上の中・長期的プランを持ち、目的を持って一つ一つ経験を重ね、結果を振り返り、歩み続けてください。 Seeing Wisely!!応用理学療法学研究から広がる未来卒業後の未来像成長した人は年を重ねるにつれ体が衰え、色々な病気やけがで生活に不自由を生じたり、寝たきりになることがある。しかし、適度な運動を取り入れていると、病気や合併症を防ぎ、年相応の健康的な日々が送りやすくなることが分かっている。カーボンナノチューブ含有人工関節のイメージ理学療法学専攻革新的生体材料の開発により世界の医療を信州から変える バイオテクノロジー、生体医工学を専門に、以下のテーマを研究し、日本発世界初の生体材料・医療機器開発を目指しています。 ナノカーボンの生体材料応用:未だ解明されていないカーボンナノ粒子の特異な生体反応を独創的なアイデアと技術で解明・活用・制御し革新的な生体材料(癌治療薬、脳血管障害治療薬、再生医療の足場材等)を創製します。 骨組織再生の足場材料:新しい機能を持ったチタンファイバープレートの開発等により医療に貢献します。 新規人工関節・脊椎固定インプラント開発:骨と同じ弾性率、高い骨親和性、生体内で長期に壊れにくい生体材料開発を目指しています。1988年信州大学医学部医学科卒業、1996年博士(医学)取得。2014年から先鋭領域融合研究群バイオメディカル研究所所長を兼任している。齋藤 直人 教授犀潟リハビリテーション学院卒業。信州大学大学院経済・社会政策科学研究科終了。信州大学医療技術短期大学部教員を経て、2002年から医学部保健学科勤務。大平 雅美 教授 現在ある医薬品・医療機器の課題を解決した新しい医薬品・医療機器を開発することにより、医療費削減、患者さんの身体的負担の軽減に貢献することが出来ます。多くの癌は癌の骨転移の頻度が高く、癌が骨に転移すると骨破壊により激しい痛みや生命予後が低下します。癌転移骨を制御する生体活性付加カーボンナノ粒子の開発により、骨転移に苦しむ患者さんのQOLと生命予後を改善することが出来ます。 大学院で学び研究活動を行うことによって、課題設定能力、実行力、理解力、課題解決力を持った人材になることが出来ます。卒業後は、大学研究者、教員、医療機器開発メーカー、医療機関で活躍できる人材になります。応用理学療法学研究から広がる未来卒業後の未来像立ち上がり動作を繰り返して総合的な運動耐容能(持久力)を計ることを目指している。運動のあとで血糖値を計っているところ(自己血糖測定)抗癌剤とモノクローナル抗体を担持したCNHチタンファイバープレート 198819962014 W3cm×H2.65cm QOL CNH CNH 1 mm 100 µm 198819962014 W3cm×H2.65cm QOL CNH CNH 1 mm 100 µm

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