2018医学部学部案内
15/36

 4年生後期からは臨床実習が始まります。臨床実習では,各教室(臨床全科)に配属され,外来を受診した患者さんや入院している患者さんを受け持って,指導医の監督の下にコミュニケーションの取り方,身体診察,診断,治療などについて勉強させてもらいます。現在,診療参加型臨床実習といって,学生も見学だけでなく診療チームの一員として診療に参加する,という形の臨床実習を行っています。臨床実習の一部は大学病院以外に地域の病院でも行われます。 5年生後期からは,臨床実習の総まとめとして選択制の診療参加型臨床実習が行われます。ここでは,学生は,自分が希望する診療科に,1人で,原則として4週間所属して,いわば医師の「みならい」として勉強を続けます。その後,最後の集中講義,卒業試験,国家試験への準備があって,6年間の医学部での勉強が修了します。…………………………………………………………………………………………… 学生の声医学科6年 小口 高広出身校:長野県諏訪清陵高等学校 ここ長野県松本市といえば,国宝である松本城や日本アルプスなどが有名ですね。ただ,これらは実際,僕たち大学生にとって特別なものではありません。僕が,松本市で生活して感じたことは,人と人との距離の近さです。松本市は,都市に比べて,ビルや大型のお店がそれほど多くはありません。その代わり,大学近くには昔ながらのお店があり,何度も通ううちにお店の人に顔を覚えてもらえ,親しくなれることもあります。生活の中で年齢も職業もまったく異なった人と交流できるのは,松本市の大きな魅力だと思います。 信州大学医学部は,そんな松本市にあります。信州大学は講義,臨床研修はもちろん,研究にも力を入れています。3年次では,自主研究というプログラムがあり,約2ヶ月間,自分の興味がある研究室に行って実際に研究に携わることができます。これをきっかけに研究に興味を持ち,自主研究期間以降も研究室に通う学生も多くいるようです。僕自身も研究はあまり考えたことがありませんが,この期間を通して新しい視点を得ることができれば良いなと思います。 皆さんの中には,卒業後の進路として,なんとなく臨床医を考えている人が多いのではないでしょうか。信州大学では,上に紹介した研究プログラムで将来の視野を広げることができます。また,臨床医になることを決めている人も,松本市で地域の方と触れ合い,コミュニケーションをとることは将来仕事をするときに生きると思います。そんな信州大学で皆さんと学べることを楽しみにしています。松本の魅力14 私は長野県外出身なので,松本は馴染みのない地でした。初めは不安ばかりでしたが,松本の魅力にたくさん触れていくうちに,松本での生活が大好きになりました。私が松本に来て一番に感じた魅力は,人のあたたかさです。入学して間もない頃,道に迷って困っているところを,近所のおばあさんに目的地に着くまで助けてもらったことがありました。これは一例に過ぎませんが,親切にしてもらえて嬉しかったと思うことが,松本で暮らし始めてからとても多くなりました。また信州大学は県外や,県内の他の地域出身の学生が多いため,一人暮らしをする学生が多いです。何か困ったことがあれば友達同士助け合い,寂しい時にはみんなで鍋を囲って集まり楽しく過ごします。一人暮らしの分,友達は私にとって家族のように大事な存在です。人と人との距離が近い松本だからこそ,人のあたたかさに気づかされるのではないかと思います。 信州大学の授業の特徴は,グループ学習形式が多いことです。数人でグループを組み,与えられた課題をグループで話し合い,答えを導きます。その答えが間違っていたとしても,友達と協力して考えたことで,正しい答えが記憶に定着されやすくなります。グループ学習を通して,友達と教え合うことがいかに効率よく大切な勉強方法であるかを知ることができました。 信州大学で学ぶ毎日は,楽しく充実したものになることは間違いありません。皆さんのご入学を心から待っています!医学科5年 渡邉 由奈出身校:私立豊島岡女子学園高等学校松本キャンパスで過ごして

元のページ  ../index.html#15

このブックを見る