教育学部_研究紹介
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5現代教育コース 今、学校が大きく変化しようとしています。その背景には、インターネットやタブレットPCなどの情報通信技術の発達、異文化の人々とのコミュニケーションが重視されるグローバル化があります。現代教育コースは、従来の教科の枠を超え、現代社会に対応した新しい教育を学び、考えるコースです。近年注目されているICTを活用した「主体的・対話的で深い学び」やプログラミング、異文化間教育に加え、それらのベースとなる教育実践科学、発達・教育心理を加えた4つの視点から、未来の教育を創造的に考えます。教授越お智ち 康やす詞し【研究分野】教育社会学【研究テーマ】学校の組織論/メディアと教育 教育社会学は、教育現象や教育の諸問題を事実に即して分析する学問で、とりわけ、教育の諸事象を、社会や制度などより大きな文脈と関連させながら「関係論的」に読み解く点に特徴があります。たとえば、「いじめ」問題についても、学級の構造や学校を取り巻く社会状況、さらにはわたしたちが暗黙に依拠する教育観(いじめの捉え方)に関連させながら考察することで、いじめに対するオルタナティブな視点や解決法が見えてきます。現在、取り組んでいるのは、人間と社会を媒介する技術=メディアについてで、それらがいかなる教育=人間形成効果をもつのか、といったことです。メディア=技術が隠し持つ人間・社会形成効果を観察・検討することで、「人間とは何か」、「教育の隠れた効果」、「AI時代における教育の在り方」などについて、何かヒントが得られればと考えています。教授田た中なか 敏さとし【研究分野】言語心理学、教育心理学【研究テーマ】創造性/感情知能/心理教育/道徳教育 身体の自然治癒力や細胞の自己修復力と同様に、心も自己回復力・自己防衛力をもっています。そうした“心の力”を高める方法の一つは心の仕組みを知ることです。そのため、私は小中学生向けの心理学の教科書『マンガ・心の授業』を描いてみました。心理学は心のモデル(模型)をつくり、それを証明していく学問です。目に見えない心を、証拠に基づいて論理的に明らかにしていく研究態度と研究方法を皆さんに学んでほしいと思っています。教授徳とく井い 厚あつ子こ【研究分野】異文化間教育、日本語教育【研究テーマ】地域の外国人支援のためのコミュニケーション研究〈著書〉単著:多文化共生のコミュニケーション アルク、日本語教師の「衣」再考 くろしお出版共著(分担執筆):対人関係構築のためのコミュニケーション入門 ひつじ書房、異文化間コミュニケーション入門 創元社、異文化コミュニケーション研究法 有斐閣、異文化間教育学の研究 ナカニシヤ出版、日本語教師のためのコミュニケーション研究 くろしお出版、多文化教育をデザインする 勁草書房、文化接触における場としてのダイナミズム 明石書店、言語教育とアイデンティティ 春風社、共生ーナガノの挑戦 信濃毎日新聞社現代教育コースNO PHOTO

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