人文学部_学部案内2019
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05 こんにちは。 人生で最高に役立つ人文学が学べる人文学部を擁する信州大学で, 人文学部長を務める山田です。 …「人生で最高に役立つ人文学」というフレーズに, 様々な反応を示す皆さんの表情が見えるようです。 しかし, ウソでもハッタリでもありません。  人文学を説明するのに俗間に流布している, 「無用の用」といった逆説的表現, 実学に対する「虚学」, 「役に立たなくて何が悪い」といった開き直りのような表現は全く不要です。 多くの人は, 人文学があまりに役立ちすぎていて気付かないだけのこと。 コンピュータのOS(基本ソフト)のようなもの, そう私は思っております。 特定の目的のためのアプリも大切ですが, それもOSがあってこそ, です。 「人生で役立つ」という言い方をしました通り, 人が「生きる」ということ, これからの社会・時代を「生きていく」ということ, 先人・先達が「生きて来た」ということを客観視して, それらを絶えず「読み直し」することで, よりよいOSにヴァージョンアップし続けていくことが人文学の課題です。  〈人文学〉とは, 人間の過去・現在のあらゆる営為を研究対象とし, それらを様々な局面から観察・分析し, また統合して考えることで人間の実際を知り, 更にそこから得られた叡知を以て, 絶えず我々人間そのものを豊かに鍛え上げていく学問の総称です。 人間の全営為が研究対象であるだけに, その全領野は把握できないほど広範囲。 ですが, それでも先人・先達が開拓してきた領野には, 豊かな叡知の詰まった「学問」という名の肥沃な領野=沃野が形成されています。 私たちはその沃野から沁み出る恵みを受け, それを力に時代を生き抜いていくことそれ自体が, 領野に新たな恵みを与え, 後世に手渡すべき沃野を形成することになります。  信州というリアルな自然に恵まれた環境(沃野)にある信州大学で, あなた自身, 次世代の知的「沃野」となるべく人文学を学んでみませんか。 信州大学人文学部の歩み–––––––––––––––––––––––––HISTORY1919194919661978198219951999200420072013(大正8年)(昭和24年)(昭和41年)(昭和53年)(昭和57年)(平成7年)(平成11年)(平成16年)(平成19年)(平成25年)(旧制)松本高等学校設立信州大学(新制)発足文理学部人文科学科人文学部文学科発足文理学部を人文学部と理学部に改組人文学部を人文学部と経済学部に改組大学院人文科学研究科(修士課程)設置2学科制発足創立50周年信州大学, 独立行政法人となる人文学部, 長野県穂高町(現安曇野市)と連携協定を結ぶ人文学部, 講座組織及びカリキュラム改革を実施人文学部, 長野県青木村と連携協定を結ぶ1学科制発足信州大学人文学部長––––––––––––––––––––––––––––山田健三––––––––––––––––––––––––––––YAMADA KenzoFACULTY OF ARTS

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