人文学部研究紹介
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27経 歴●研究分野比較言語文化コース所属学会と学会での活動主要学術研究業績研究から広がる未来と将来の進路ドイツ語造語法,応用言語学,ドイツ語史ドイツ語学・ドイツ文学分野●現在の研究テーマ これまでの研究では,自らのドイツ語学習の経験の中から,わからないことや説明できないことを問題として扱ってきました。現在は,日本語を母語とする私が,ドイツ語の文体的な慣習に添った,つまり,自然なドイツ語を書くにはどうしたらいいのかという問題から出発し,ドイツ語のテキスト構造における語法,とくに造語法の役割や機能について研究しています。研究成果の有効性や応用性については,学生たちと議論しながら検証しています。 また通時的な研究として「言語と社会」をテーマに,ドイツ語圏の文化史とドイツ語の歴史に関する文献や資料を集めています。社会が発展していく過程において,ドイツ言語文化の中心地の移行,その担い手となる社会層の広がり,それに伴うテキストジャンルの拡大,科学技術の発展とメディアの変化など,言語に影響を与えてきた様々な要因について研究しています。「戻って左へ曲がる☇」といった複雑な標識に従って,道に迷ったことはありませんか?ことばによるコミュニケーションにおいてしばしば【誤解】が生じるのはなぜでしょうか?―ことばは日常生活を始め,社会文化の営みと密接な関係にあり,人間活動に欠かせない重要な要素です。外国語のしくみを理解して自らのことばを見つめ直すと,「当たり前の世界」が「ちょっと魅力的な世界」に変わります。ドイツ語の歴史,ドイツ語圏の文化をしっかり学んだ卒業生は,国際感覚を身に付け,コミュニケーションのスキルを活かして情報を発信するメディア社会で活躍したり,日本とドイツ語圏の国々との懸け橋として国際的な企業で活躍しています。Wie tolerant muss das Korrekturlesen sein? Zur systematischen Korrektur im deutschen Sprachunterricht. Nu-Ideas. 12.2017.文の連結意味と連結要素 短文投稿テキスト「読者の手紙(Leserbrief)」,信州大学人文科学論集第4号,189-202頁, 2017.Ein Schritt zum wissenschaftlichen Schreiben auf Deutsch. Eine Fallstudie: Verfassen eines Leserbriefs. NU-Ideas Vol.4 . 2. 2015, S.93-100, 2015.Perspektivenwechsel und thematischer Anschluss als textuelle Leistung des Kompositums. Shinshu Studies in Humanities, No. 2, S. 189-196, 2015. Eine Entwicklungsstufe im Ausbau des deutschen Wortbildungssystems. Ist die Abstrakta-Bildung nur für die Sprache der Mystiker charakteristisch? In: Sprache an medial-technischen Schwellen. Die Sprache ändert sich, aber wie? (IDE, Manshu Hg.).日本独文学会研究叢書100号,3-12頁, 2014.日本独文学会日本独文学会北陸支部京都ドイツ語学研究会大阪市立大学ドイツ文学会1998年   信州大学人文学部卒業2000年   東京外国語大学大学院前期博士課程修了(ドイツ語学)2008年   インスブルック大学博士号取得(ドイツ文献学 Dr.phil.)2010年より 信州大学人文学部講師2015年より 現職●准教授 磯部 美穂

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