NOW108号
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06HOT・NEWS・人の動きに合わせられる・合わせ具合を調整できる制御技術むりやり動かされることのない人に優しい制御法同調制御法特徴①人は周期運動を作り出すリズム生成器を利用して相手の動きに同調できる数式化したリズム生成器(神経振動子)を制御に用いることで人に同調できるロボットを開発・筋電電極の貼付が不要・人のわずかな動きを検出センサ技術相互作用トルク(力)検出法特徴②トルクセンサで相互作用トルクを検出人の動きがわかる人の動きに合わせてロボットが動く相互作用トルクが発生・動きやすく、軽い ・装置の着脱が容易機 構動きやすい人体骨格系を利用して関節の動きを補助軽いボディ装着しやすい非外骨格型構造特徴③人とロボットの間に生じる力を検出して、人に合わせたロボットの動きを生成することが可能人の関節にモータの力を直接伝えることで、外骨格が不要となり、動きやすさと軽量化を実現生活動作支援ロボティックウェアcurara®(クララ)が他のロボットと違う、3つの特徴「同調制御法」、「相互作用トルク(力)検出法」、「非外骨格型構造」を図解でおさらいします。開発が始まった当初より一貫して変わることのない根幹をなす技術です。curara®の歴史は、零号機を開発した2008年に遡ります。上肢モデル、下肢モデル、上下一体化モデルでそれぞれに材質の検討、モータやコントローラの小型・軽量化を進め、現在の4号機に至っています。今後の予定としては2018年度に最終モデルとなる5号機を完成させ2019年度の製品化、事業化の見通しです。この段階から信州大学発ベンチャー、アシストモーション社が事業を引き継ぎぐ予定となっています。日本遺産である神奈川県伊勢原市の大山詣において、阿夫利神社までの参道に450段以上の階段があり、高齢者などの身体能力が低下した方にとって負担が大きく、参拝者の減少につながっています。そこで、伊勢原市からの依頼で、ロボティックウェアcurara®を用いて階段歩行を補助し、参道歩行者の負担が軽減するかどうかを確認するため実験を行うこととなりました。2019年の製品化、事業化を目指し、着実に開発進行中神奈川県伊勢原市がタイアップ、山岳観光地「大山」で歩行アシストの実証実験! 2017年 4号機完成(※現モデル)curara®下肢モデルに見る形状の変遷 2008年零号機開発 2018年 5号機完成予定 2019年 製品化、事業化予定基本となるcurara®の3つの特徴再確認2014.122013.92011.92008.9零号機1機号2号機3号機大山詣の参道の階段部分は600mあり、通常は約11分かけて歩く。…実験結果が楽しみでもある。

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