NOW108号
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03「着るロボット」と呼ばれる歩行アシストロボット「ロボティックウェアcurara®(クララ)」は、信州大学繊維学部橋本・塚原研究室が2011年から2015年まで、科学技術振興機構(JST)A-STEPの支援、地域企業とのプロジェクトにより開発、2015年からは信州大学先鋭領域融合研究群歩行アシストサイボーグプロジェクトでの開発を行ってきました。そして2016年からは東京都立産業技術研究センターロボット産業活性化事業の支援も受けて進め、今年9月、文部科学省情報ひろばラウンジでの発表会や国際福祉機器展でのニューモデル「curara®4」発表となりました。生活動作支援のためのロボティックウェアcurara®(クララ)が他のロボットと違う大きな特徴は、人に優しい制御を実現する「同調制御法」、筋電電極が不要で人の関節のわずかな動きでも検出することができる「相互作用トルク(力)検出法」、着脱が容易で動きやすく、さらに軽いといった「非外骨格型構造」の3つで、モータの発生力を直接人の関節に伝えて補助するという、まったく新しい発想に基づく仕組みから「ロボティックウェア」と呼んでいます。ロボティックウェアcurara®(クララ)開発の歴史“着る”生活動作支援ロボティックウェア 超高齢化社会を迎え、歩行に障害のある方々をアシストするロボット技術の需要は年々高まり、一部の製品が医療機器認定を受けるなど、ロボットはリハビリや介護に欠かせないアイテムになっています。本学が「体内埋め込み型歩行アシストサイボーグプロジェクト」の一環で紹介してきた歩行アシストロボット「ロボティックウェアcurara®(クララ)」も、ここで4号機への進化を遂げました。装着面や周辺機器の整備など、実際の利用を想定し「cur-ara®4」は、加速度的に製品化に近づいています。平成29年9月末の国際福祉機器展に先立って行われた、文部科学省情報ひろばラウンジでのニューモデル「curara®4」発表会の様子。報道機関と製品化に興味のある企業・団体の方、約80名が参加した。ニューモデルを紹介する信州大学繊維学部橋本・塚原研究室 橋本稔教授進化したクララ、

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