2017環境報告書
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7●ESDとは?あなたはESDという言葉を、耳にしたことはありますか?ESDは、Education for Sustainable Developmentの頭文字をとったもので、一般的には「持続可能な開発のための教育」と訳されています。ESDは、持続可能な社会づくりの担い手を育むことを目的とした教育です。世界には、環境、貧困、人権、平和、開発といった、地球環境や人類社会の持続可能性を脅かす様々な課題が山積しています。このような「現代社会における様々な問題を、各人が自らの問題として主体的に捉え、身近なところから取り組むことで、それらの問題の解決につながる新たな価値観や行動等の変容をもたらし、もって持続可能な社会を実現していくことを目指して行う学習・教育活動」※がESDです。ESDが扱うテーマは環境だけでなく、国際理解、人権、防災など多岐にわたります。これまでも貧困、人権、平和、国際理解などのテーマについては、それぞれ個別に、学びの取り組みが行われてきましたが、ESDは、これら個々のテーマを「持続可能な社会の構築」という視点からつなげ、具体的な活動の展開に方向付けを与えています。従来の環境教育が環境を主軸としていたのに対し、ESDは環境だけでなく、経済や社会との関係性も重視していることから、ESDは広義の環境教育をも包含した、より発展した学びと捉えることができます。●ますます注目されるESDESDの推進は、世界共通の重要な目標ともなっています。2015年9月にニューヨークで開催された国連総会で採択された持続可能な開発目標(SDGs)では、目標4(質の高い教育の提供)のターゲットの一つとして、ESDの推進が掲げられています。また2014年に日本で開催された「持続可能な開発のための教育(ESD)に関するユネスコ世界会議」では、ESDの取り組みの推進・拡大を目指したグローバル・アクション・プログラESDを知っていますか?ESDの概念図文部科学省ホームページ:ESD(Education for Sustainable Development)http://www.mext.go.jp/unesco/004/1339970.htmをもとに作成。特 集信州の環境と知に根ざしたESDの普及をめざして信州ESDコンソーシアムについて持続可能な開発目標(SDGs)国連広報センターより引用※持続可能な開発のための教育に関する関係省庁連絡会議(2016)我が国における「持続可能な開発のための教育(ESD)に関するグローバル・アクション・プログラム」実施計画(平成28年3月10日)。

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