2017環境報告書
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1学長メッセージ長野県が策定した信州ブランド戦略では、信州らしさの一つとして「自然の美しさ、環境との共生」が取り上げられております。自然環境の豊かさ、特に、緑豊かな山々に囲まれた環境で生活できることが信州の特長であり、信州に暮らす我々がその自然と如何に共生していくかが重要であると思います。一方、信州大学では、3つの「G」(Green、Global、Gentle)と3つの「L」(Local、Literacy、Linkage)をキーワードとして設け、大学運営の基本方針を定めております。Green を最初のキーワードとしている理由は、信州大学がこれまで教育·研究・社会貢献など、あらゆる活動を通して、地球環境保全に取り組んできており、最も重視しているキーワードだからです。緑に囲まれた自然環境豊かな信州で環境マインドをもつ人材を育成するという思いを込めております。本報告書では、教育学部が核となって取り組んでいる「信州ESDコンソーシアム」が特集されております。ESDは、Education for Sustainable Developmentの略で、日本語訳は「持続可能な開発のための教育」です。日本ユネスコ国内委員会のウェブページには、ESDとは、環境、貧困、人権、平和、開発といった現代社会の課題を自らの問題として捉え、身近なところから取り組む(think globally, act locally)ことにより、それらの課題の解決につながる新たな価値観や行動を生み出すこと、そしてそれによって持続可能な社会を創造していくことを目指す学習や活動、つまり、ESDは持続可能な社会づくりの担い手を育む教育と記されています。信州ESDコンソーシアムの活動が次代の担い手を育成する核となることを期待しております。ところで、信州大学では、環境マインド醸成の一環として、平成13年に長野(工学)キャンパスでISO14001の認証を国公立大学で初めて取得し、その後、平成22年までに全キャンパスで認証取得をしてまいりました。ISO14001の認証取得により学内での環境意識が向上したことは間違いありません。しかし、より信州大学に適合した環境マネジメントシステムとして継続、発展させていくために、平成28年度で認証を返上し、新たな取り組みを進めていくこととしました。これまで行ってきた環境に関する活動への学生の参加は今後とも積極的に行い、環境に関する教育に関しても充実を図っていきたいと考えております。今後とも教職員と学生が一体となった環境に関する活動を行っていきたいと考えております。皆様のこれまでのご尽力に感謝申し上げるとともに、今後の活動にもご協力下さいますようお願い申し上げます。2017年9月信州大学長 濱田 州博

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