2017環境報告書
19/60

18特 集天皇皇后両陛下行幸啓記念タカトオコヒガンザクラなどを植樹アクア・イノベーション拠点工学科の吉谷純一教授が日本における水資源管理の取り組みについて説明。AICSの7階と1階の実験室を巡るツアーや、ランチ・ミーティングも行われました。サウジアラビアは2016年4月、2030年までの経済改革計画「ビジョン2030」の中で、今後は石油依存型の経済から脱却し、投資収益に基づく国家を建設していくことなどを明らかにしています。アルファラハン教授によると、サウジアラビアは、石油・エネルギー▽再生可能エネルギー▽海水淡水化―― の三つを重点分野と位置づけ、日本との協力強化のため、サウジアラビアからの留学生を大幅に増やす計画で、「海水淡水化の分野で信州大は有力な受け入れ先の一つと考える。サウジ政府機関や学生が信州大を選ぶことができるよう、文化部としてもサポートしたい」と話しました。2016年6月5日の天皇皇后両陛下行幸啓を記念した植樹が11月14日、信州大学長野(工学)キャンパスで、濱田州博学長、中村宗一郎理事、半田志郎副学長、遠藤守信特別特任教授ら6人により執り行われました。1949年に信州大学が開学してから初めて、という行幸啓を次世代に語り継ぐとともに、両陛下が全国植樹祭でお手植えされた6種類の苗を独自に集めて植樹し、キャンパスの緑を再生するきっかけにしようという試みです。この日、同キャンパス正門近くに植樹されたのは、タカトオコヒガンザクラ、ヒノキ、ウラジロモミ、コウヤマキ、シナノキ、ミズメの6種類(計7本)の苗木で、両陛下が第67回全国植樹祭の式典会場でお手植えされた樹種と同じものです。このうち、タカトオコヒガンザクラ(高遠小彼岸桜)の苗木2本は、高遠さくら祭りで有名な伊那市(旧高遠町)より特別に寄贈していただいたもので、このキャンパスに春の訪れを告げる新たな風物詩となるばかりではなく、天皇皇后両陛下のご訪問を後世に伝える礎となり、さらに、次世代を担う学生たちを育むキャンパスの「森」を再生させるきっかけとして期待されています。濱田学長は、「天皇皇后両陛下は、信州大学の有史以来、初めてお越しになられた。全国植樹祭という50年に一度の機会に巡り合わせたことは幸せなこと。ここに来れば、そのことを思い出す場になればと思う」とあいさつ。さらに、半田副学長(工学部長)は、キャンパスのサクラ、ケヤキ、イチョウなどが植え替えの時期を迎えていることに触れ、「今回の記念植樹を契機として、少しずつキャンパスの樹木も世代交代を行い、キャンパスの樹木整備の元年としたい」と話しました。セレモニーには学内関係者ら約60人が参加。濱田学長、中村理事、半田副学長、遠藤特別特任教授、山沢清人前学長(現特任教授)、大石修治前副学長(現南信工科短期大学校長)の6人がシャベルを持ち、タカトオコヒガンザクラの2本の苗木に土をかけました。長野県によると、天皇皇后両陛下が全国植樹祭でお手播きされたカラマツ、シラカバの種が発芽し、苗木が順調に育成しており、2018年春ごろに関係各所に配布する予定があるということで、信州大学はシラカバの苗木を希望しています。タカトオコヒガンザクラ2017年4月中旬に満開天皇皇后両陛下の訪問を記念し、記念植樹されたタカトオコヒガンザクラ2本が4月中旬、満開を迎えました。植樹されたタカトオコヒガンザクラは、まだ高さ1メートルほどの苗木ですが、4月初旬に開花し、14日ごろに満開を迎えました。南側のサクラには木の枝を覆うように開花し、通り過ぎる学生や職員たちを驚かせました。講義棟前の空き地にタカトオコヒガンザクラの苗木を植樹する濱田学長ら早くも満開となったタカトオコヒガンザクラ

元のページ  ../index.html#19

このブックを見る