Shinshu University Social Responsibility Report 2016-2017
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22SHINSHU UNIVERSITY SOCIAL RESPONSIBILITY REPORT 2016−2017Linkage5社会の要請にこたえるための連携協定信州大学は、教育・研究・社会貢献のグローカル拠点を構築するため、国内外の様々な機関・企業・自治体等と積極的な連携を行っています。2016年には、国立研究開発法人理化学研究所との連携協定を締結し、水科学分野での連携強化に加え、本学が得意とする材料科学と、理化学研究所が得意とするバイオ関連分野の学際連携による相互の研究強化を図っています。4研究内容を広く発信 「信州大学見本市」2016年8月、信州大学の教育成果を地域の皆様にご紹介する「第3回信州大学見本市」を上田市にて開催しました。当日は、5つのキャンパスで活動する研究者らが一堂に会し、計62ブースを出展。県内外の企業、行政、金融機関、地域の方など多くの方に来場いただきました。産学連携のマッチングなど新たな連携の輪が広がり、地域の発展につながることを期待しています。見本市は毎年開催しますので、企業・団体の方だけでなく、一般の方もぜひ足をお運びいただき、信州大学の研究成果に触れてください。6アジアで最もイノベーティブな大学にランクイン2016年8月31日発表のトムソン・ロイターIP & Science社「アジアのイノベーティブな大学トップ75校」において、信州大学は39位(国内大学では14位)にランクインしました。このランキングは過去5年間の特許及び学術論文の引用情報など10項目の指標を用いて評価した結果とされています。この結果は、信州大学が全国でも学術研究と産学官・社会(地域)連携を高レベルで両立させることのできる大学であることを示しています。3金融機関や行政機関の連携コーディネータによる大学と企業との橋渡し信州大学では2011年から、地元の金融機関の方々を対象に、毎年、研修を行い「信州大学連携コーディネータ」を委嘱しています。地元をよく知る方々が日々取引先を訪問する中で、企業のニーズを汲み上げ、大学と地域を結ぶ橋渡し役を担ってくださっています。2016年は、自治体職員向け研修も試行し、学長をはじめ、本学の学生・教職員も参加し地域課題について討論しました(2016年現在委嘱者341名)。信州大学連携コーディネータ研修“着る”生活動作支援ロボット「curara®」(➡P11)の実演に多くの関心が集りました。2016.3.理化学研究所との連携・協力推進協定調印式表彰式と記者会見が行われ、Clarivate Analytics(旧トムソン・ロイターIP&Science事業部)の日野博文 取締役統括本部長より、中村宗一郎理事に楯が贈られました。<最近の連携協定>全学と理化学研究所(2016.3)全学と坂城町(2016.3)全学と東京都立産業技術センター(2016.3)医学部附属病院と長野県松本盲学校、長野県松本養護学校(2016.3)信州大学HP(連携協定一覧):http://www.shinshu-u.ac.jp/general/cooperation7過酷な医療現場を改善手術専用いす「サージカルサポートチェア」医師は椅子に座った状態で10時間以上の手術を行うことも珍しくありません。長時間の手術では、痛みやしびれ等医師の身体に大きな負担が生じることもあります。こうした課題を受け、オフィスチェア製造メーカータカノ(株)と医学部が手術専用いす「サージカルサポートチェア」を共同開発しました。信州メディカル産業振興会を通じた相互の情報交換が共同開発につながりました。8「農・工連携」地下水熱利用で高効率な通年栽培実現へ ~信大発夏秋イチゴ「信大BS8-9」~農学部が開発し、2011年に品種登録された夏秋イチゴ「信大BS8-9」の栽培が全国へ広がっています。本来、暑さに弱いイチゴは、夏から秋は果実の収穫がしづらい端境期。「夏秋イチゴ」は、この時期に収穫・出荷が可能なイチゴです。ただ、栽培技術は確立しているものの、夏場の高温下にはケアが必要です。さらに高効率な通年栽培を実現するため、工学部と連携し、地下水熱エネルギーと水温調節を併用したシステムによる、最適な温度環境の実現に取り組んでいます。医師の強い味方サージカルサポートチェア信大BS8-9(夏秋イチゴ“恋姫”)を使ったパフェ新宿高野(左)と銀座資生堂パーラー(右)
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