信大NOW99号
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してお話ししていました。出口 ちょっと知っておけば自慢できる感じのお話ですよね。学長 それから出前講座という、市町村などの要請で、講座を設けることもやっています。先生方がお話しできる内容を登録していて、この人を呼びたいということになると、大学が派遣するという具合です。出口 いいですね。先ほどもお話ししたように、社会人と学生が共に学ぶメリットは、私が実感しているとおり、たくさんありますから。井 学内でいろんな年齢層の人が一緒に学んで、つながりが生まれれば、何か大きなシナジーになりそうですね。そんな信州大学の特徴を、濱田学長はコンパクトなキーワードにまとめておられますね。学長 グリーン、グローバル、ジェントルの3Gと、ローカル、リテラシー、リンケージの3Lです。井 まず3Gからご説明をお願いします。学長 グリーンは緑に囲まれた環境という意味と、環境を大事にするという意味の両面で、この中では大きな位置を占めます。グローバルは、今の時代ではどの大学も力を入れていますからはずせませんね。ジェントルは他の大学には入っていないと思います。これはいろんな意味を含んでいて、気品高くとか、落ち着いてものを考えられるとか、人やいろいろなものに優しいこと。だからキャンパスづくりにも優しさを反映させていこうとしています。安全・安心なキャンパスというのも、ジェントルなんですよ。出口 たしかに緑に囲まれていて、とても安らぎがあるキャンパスでした。井 市民に開かれているという点も、優しいキャンパスですよね。次に3Lは何ですか。学長 リテラシーというのは、教養を意味する言葉ですが、もともと大学の研究が次の教養につながっているわけです。つまり研究を通して新しいリテラシーを形づくっていくのが大学なので、ある意味、教科書に載るぐらいの研究をやってくださいという意味を込めていますね。すごいレベルの研究というのは、最終的には教科書に載りますから、そんな研究を信州大学から生み出していきたいんです。地域貢献は、日本への貢献でもある。井 一つ目のローカルという点でいきますと、4年連続で大学の地域貢献度のランキングナンバー1になりました。これはすでに達成されている感がありますよね。学長 地域との連携はいろんな側面を持っていますので、一つの指標で1位を取ったことは喜ばしいことですが、それ以外のもっと多種多様な地域連携でも1位を目指していきたいんです。井 ご自分に厳しいんですね(笑)。学長 信州大学が有利なのは、昔はデメリットだと言われていたタコ足キャンパスが、地域と結びついていろいろ活動する際に、むしろメリットになっていることです。地域が望むことによって、連携する事柄は違ってきますから、それぞれのキャンパスでそれらがうまく展開できていると思います。出口 各地域に学部があるということは、歴史の中でその学部を置くだけのバックボーンがあるということですね。上田は繊維学部が、長野は教育学部・工学部が必要とされていた。それに関わっている方が、その地域では多いということですよね。学長 その学部を地域が引き寄せていると言えるでしょう。必要性があって呼んでいるので、地域に必要となるものがあるということは、逆に言うと我々も協力できるネタを持っているということですね。井 タコ足大学でよかったですね(笑)。出口友洋さんは、日本米食味鑑定士として、なんとパナソニック香港の炊飯器のCM(2011年)に出演している。Youtubeで見ることができる。(名前で検索)CMタイトル「Panasonic IH 鑽石磁應西思 2011 - 日本米食味鑑定士 出口友洋」© Panasonic hk信州大学      伝 統 対 談グローバルで発揮される信大の独創力。Vol.3信大は全国から集まった学生の「異文化交流サークル」。それは独創性を養う大きな要素でもあるのです。(学長)3つのGとL05

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