環境報告書2016|信州大学
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特 集  私は信州大学理学部を卒業して、松本市役所に入所しました。 信州大学に入学した理由は、フィールドワークができること、そして環境問題にかかわる勉強がしたいと考えたからでした。入学してから信州大学環境ISO学生委員会に入ったのもそのためです。学科での勉強、環境ISO学生委員会での活動を通じて環境にかかわる仕事を松本でしたいと考え、松本市役所を選びました。 松本市役所では環境政策課の温暖化対策担当という係に所属しています。現在の私の主な仕事は補助金事業と環境教育です。 補助金事業は、太陽光発電システムや蓄電システムの設置、または電気自動車の購入するときに申請を受けつけ、交付しています。太陽光の補助金事業は10年以上行っており、ピークに比べ申請数は減っているものの、2015年度は400件近く申請がありました。太陽光発電は再生可能エネルギーの中でも注目されており、特に松本市は全国的に日照時間が長いため、太陽光発電に適しています。 環境教育は園児や小中学生を対象に行っています。 園児に対しては、ごみの減量の観点から、リサイクルについて環境教育を行っています。可燃ごみとして捨てるもの、資源としてリサイクルできるものの違いを伝え、踊りをまじえて伝えます。園児に対して伝えることで、家に帰ってから園児が保護者の方と話し、家庭でのリサイクルについて考え直すきっかけにもなっています。 松本市で行われている小学校の環境教育はいくつかあり、私は6月に水の生物の学習会を手伝いました。大学の時の研究室の先生が講師として行っている学習会で、昨年は学生として、今年は市の職員として参加しました。水生昆虫について卒業研究を行っていたため、小学生に対して昆虫の採集方法や種名を教えることができました。昨年は昆虫に触ることができなかった子も、今年は素手で捕まえることができるようになり、自然の楽しさを伝えることができたなと、やりがいを感じました。 行政職のため、今後部署移動で環境系の課以外に異動になる可能性があります。しかし環境はどの部署においても切り離せないものであり、例えば松本市では、太陽光発電はその設置規模により担当する課が異なります。 今後地球環境を維持していくためにも、大学で得た知識、経験を生かして、常に環境を意識して頑張っていきたいと思います。補助金事業・環境教育への取り組み環境と生きる人づくり(OB・OGの環境活動)松本市役所 永元 雄大さん永元 雄大・ながもと たけひろ2016年 信州大学理学部物質循環学科卒業2016年 松本市役所入所川の昆虫の学習会の様子美術館でのキャンドルナイトの様子15

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