人文学部案内2017|信州大学
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13From Professorsゼミでは学生はどんな研究をしていますか。自尊心や, ソーシャル・サポート, あるいはユーモアの研究…。ユーモアですか?たとえば, ある学生は不適切な笑わせ方という尺度をつくっているんです。本人は笑っているんだけど, 実はみんなヒいているとか, そんなことありませんか。要はセルフモニタリング傾向が低い, つまり自分が見えてない, そのうえ攻撃的ユーモアが好きな人がいるんですね。そんな人の笑いの研究をしているんですよ。おもしろそう。アプローチの多様性も社会心理学の特徴のようですね。 そう。日常的なことがらを科学的に見直し, それが私たちの生き方に活かせるというところが魅力かな。でも, 社会心理学を使えばすべてうまくいくかというと, そうではないですよね。人間の要素は様々だから。そう。逆に, 研究者になると全部社会心理学の見方をするんですよ。対人関係を。違う見方が出来ない。だから逆に生きづらくなることもある(笑)。とにかく困ったときに, もめたときに, ああ, そういえばというときに, ひとつの考え方として社会心理学を使ってもらう程度でいいんです。専門に閉じこもらないということですよね。自尊心がどうだとか, アタッチメントスタイルがどうこうとか, 日常的に自分たちを自分たちで分析し合ったりとか, そうしているとけっきょく, 一面しかみえないんですよね。だから, あまり使わない。その心がけが大切(笑)。絶対的な処方箋とは見なさないということですね。受験生へのメッセージはありますか。何かしたいことをすぐに決めるのではなく, 欲をもって, 人文学部に来て̶長谷川̶長谷川̶長谷川̶長谷川̶長谷川̶長谷川

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