環境報告書2015|信州大学
55/56

 信州大学では、長年にわたり「環境マインドの育成」に取り組んでおられます。新しい学生が毎年加わる大学において「環境マインド」を育成するためには、その大部分を占める学生の環境意識の向上をはかる必要があります。その中で、特集にあるように各キャンパスの環境ISO学生委員会が、省エネや3R、清掃や美化活動などを多岐にわたる活動を積極的に実施していることは信州大学の大きな特色だと思います。昨年開催された信州大学環境ISO学生委員会の全学大会に、私たち千葉大学環境ISO学生委員会をご招待いただきました(p.16)。そこで、キャンパスが離れているため、各学生委員会での情報共有や活動の活性化が難しいという課題があると伺いました。本環境報告書では、その課題を克服するために、新たにゴミ分別競争を実施したり、エコプロダクツへ出展したりするなど、さまざまな工夫をされている状況が記載されています。大変、刺激を受けました。 環境報告書全体の構成として、環境教育・研究活動・地域貢献・国際交流という環境方針に沿った内容が中心であり、信州大学の特色が出ていると感じました。また、デザインがカラフルであり、写真や図が多く用いられており、読者が読みやすいような工夫が見られました。一方で、文章が多くて読みにくい部分もありました。論文紹介のページは専門的な表現が多く、理解が難しいと感じました。 また、環境マネジメントシステムにおいてはPDCAサイクルに沿って継続的改善を図っていく必要があります。本報告書では、計画段階で立てた目標に関する具体的数値等の記述がなく、達成できたのかが不明確です。また、電気使用量や紙使用量が増加していますが、その理由が書かれていません。昨年度の環境報告書では、「年間の各使用エネルギー量の変動についての原因追求をしてはどうか」という第三者意見がつけられています。引き続き、これらの原因を明らかにすることが必要ではないでしょうか。 千葉大学環境ISO学生委員会は、大学の環境マネジメントシステムの運用に関わり、大学の環境報告書も学生が編集長となって作成しています。今回このような機会をいただき、ありがとうございました。同じ環境ISO学生委員会として、信州大学の皆様とは今後も情報交換をさせていただきながら切磋琢磨していきたいと願っております。■作者コメント  信州大学は四方八方をを山に囲まれ、一歩外へ足を踏み出せば豊かな自然に触れることができる素晴らしい環境の中にある。そうした環境の象徴として、安曇野で撮影した河川や田園の風景を扉の向こう側に配した。扉の上部の山は大町市で撮影したものであり、信州の雄大な自然を象徴している。また、最前面の扉を開けて外に飛び出していく人たちは信州大学で各々の道を歩んでいく学生の姿を象徴している。 信州の豊かな自然は、様々な考え方を持つ学生一人ひとりの協力によって形を変えながら受け継がれていく。NPO法人 千葉大学環境ISO学生委員会 長谷川 舞子今年の作品は、田岡 作さん(理学部1年)の作品です。第三者からのご意見表紙イラスト54

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です