工学部研究紹介2016|信州大学
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機械システム⼯学科新原理の発⾒に基づく最先端ロボット⼯学!酒井研究室未解決問題であった新しい接触運動を生成するロボットアーム(未知の環境変動のもと,制御系は仮想的な機械システムと等価)左上:ヘリコプターから飛行機へ変形していく飛行ロボット右下:腕、カメラ、車両の全てを同時に全身制御する農業ロボット研究から広がる未来卒業後の未来像火星でも原発でも遠隔操縦ロボットが活躍していますね。では質問です!遠隔操縦せずに勝手に動くロボットが活躍していないのは何故でしょう?換言すると、何が難しいから自律適応ロボットは実現していないと思いますか?研究室のロボットは上手く動かせたけど他のロボットは動かせない…のではなく、複数のロボットに共通する問題を解く汎用的な技術を開発しています。例えば、画像処理が不要な視覚制御法は、無人車両の制御にも水面形の制御にも制御プログラムを変更せず適用でき、世界中のロボットの環境適応能力を一気に高めるものと期待しています。日本でも社会人向けの制御工学セミナーが増えています。ニーズの高い制御工学を教科書だけで身に付けることは困難です。学生の間に研究室で制御技術を身に付けませんか。スタートして3年目の研究室であり、大手電機・中小機械メーカの就職予定者、博士課程の進学希望者がいます。酒井悟准教授京都大学情報学研究科PD、オランダTwente大学電気工学科客員研究員、千葉大学工学研究科助手・助教を経て、2010年より信州大学准教授。研究分野はロボットのシステムと制御。ロボットの共通問題を理論展開とロボット実験で解決する研究室です。酒井研究室で発見された新しい制御原理は1)教科書の手法の40%以下の計算時間で同じ結果を出す動力学計算法、未解決問題であったヒトとの握手が可能な油圧ショベルなどを実現する同定・制御法、2)色や形の画像処理が不要な視覚制御法、として応用され海外で引用され始めています。新しい原理=新しい眼鏡を掛ければ学生も研究者に変身です!「如何に教えずにロボットが動くか(環境変動に自律適応するか)」という共通問題を掘り下げ、皆さんの仮説を実験してみませんか?⻲⼭研究室研究から広がる未来卒業後の未来像機械システム⼯学科圧電セラミック素子を用いて発生させた波が構造物中を伝わる際の特性を利用して、構造物に生じた損傷を自動的に検出する亀山研究室では、軽量・柔軟な機械構造物の知的化(スマート化)による安全性や信頼性、環境適合性の向上に取り組んでいます。私たちの身の回りにある機械構造物は、さまざまな設計基準を満たすようにつくられていますが、近年、特に重要視されている設計基準として『安全性』『信頼性』『環境適合性』があります。『最適設計』『形状・振動制御』『ヘルスモニタリング』は、機械構造物の高性能化とともに安全性や信頼性、環境適合性の向上が同時に実現できる技術として、非常に期待されています。高性能化とともに安全性や信頼性、環境適合性の向上が求められる機械構造物として、例えば『航空機』があります。亀山研究室では、安全・安心でかつ環境に優しい革新的な航空機の実現に役立つ技術に関する基礎的研究を、数値シミュレーション・実験の両面から進めています。このような技術は、航空機のみならず多くの機械構造物に適用でき、将来の機械構造物の設計・開発において有用であると考えられます。立ち上げ間もない研究室のため卒業生はそれほど多くないものの、主に輸送・電気機器メーカーに輩出。研究活動を初めとした学生生活の中では、『自主性』と『物事を俯瞰的に見る力』を養うことを主眼においた指導を行っています。亀山正樹准教授東北大学大学院工学研究科航空宇宙工学専攻助教を経て、2010年4月より現職。研究・専門テーマは、空力弾性学、構造力学、最適化、等、主に知的複合材構造の最適設計。安全性・信頼性・環境適合性の向上を⽬的とした、機械構造物の知的化複数の設計基準を同時に考慮した場合の最適な構造を、コンピュータを利用して自動的に求める27.027.528.027.027.528.028.5 Pareto optimal solutionsNormalized fundamental frequencyNormalized compressive buckling loadxyz13

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