2014環境報告書|信州大学
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卒業論文卒業論文教育学部 学校教育教員養成課程 生活科学教育専攻 織田 裕二教育学部 学校教育教員養成課程 生活科学教育専攻 北崎 良一小・中学生を対象にした環境データを 量的に把握するための単位換算電卓の開発 環境教育で環境問題を扱う際、砂漠化の面積やCO 2の量など様々なデータが扱われている。これらのデータを取り扱う際、データ量に実感を持ち、その問題の規模を把握することは重要である。そこで本研究は、小・中学生を対象に、環境データを量的に把握するための単位換算電卓(My単位電卓)の開発を目的とした。 開発した「My単位電卓」では、図に示すように、1)計算対象の単位を選択、2)換算単位を選択、3)計算対象を入力、4)換算結果の表示、5)計算結果、計算式、数量イメージおよび単位イメージを表示の流れが実行できるようにした。 開発した「My単位電卓」を、長野県T中学校1年生を対象に実践・検証を行なった。実践および検証の結果、「My単位電卓」は、有効性が確認できた。中学校技術科における電力ネットワークの学習のためのシナリオゲーム教材の開発と評価 近年のエネルギー問題に対し、東日本大震災以降の計画停電などからも、電力ネットワークについての理解は重要な課題であると考える。そこで、本研究は、中学校技術・家庭科技術分野を対象に、電力ネットワークに関する学習をするためのシナリオゲーム教材の開発を目的とした。先行研究の分析からGBS理論に基づいたシナリオを考え、これを基にシナリオゲーム教材を開発した。開発したゲーム教材は2段階のストーリーに分けて構成した。 Stage1では、社長のアドバイスや主人公の決定に従わざるを得ない設定にした。その結果、停電が発生し、失敗してしまう。この失敗の経験を基に、Stage2では、情報源である資料を基に、安定した電力供給と環境負荷と発電コストとのバランスを考え、自ら判断する設定にした。安定性と環境・コストのトレードオフを判断し、学習者の操作結果が反映されていくように、安定・環境・コストの3つのパラメータを設けて、5段階で提示し、最後に運用結果を評価した。 開発した教材の評価は、N県T中学校1年生、2年生を対象に行なった。実践及び検証の結果、本教材の有効性が確認できた。卒業論文「My単位電卓」の実行画面発電方法の選択場面運営の評価結果32

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