2015大学院医学系研究科入学案内|信州大学
22/28

院生の声医科学専攻(修士課程) 私は遺伝医学・予防医学教室に在籍しています。学部生の頃に遺伝カウンセラーという職種に興味を持ち,認定遺伝カウンセラー養成課程が開設されているこちらの大学院に入学しました。 入学当初は高校生物でメンデル遺伝に触れたことがあるという程度でした。DNA・遺伝子・染色体の違いもわかりませんでしたが,毎日のようにある遺伝医学の授業や勉強会によって,少しずつ知識を身につけているところです。 現在は実際に信大病院遺伝子診療部の外来に陪席させていただき,認定遺伝カウンセラーの仕事をとても近くで学んでいます。想像していた以上に遺伝性疾患は身近なもので,クライエントの反応や理解に応じた遺伝カウンセリングは毎回学ぶものが多くあります。信大病院は長野県の医療の中核を担うだけでなく,医療の現場でも数少ない遺伝カウンセリングに力を入れている病院であり,本当に恵まれた環境で実習が出来ることをうれしく思います。 2年間という短い時間ではありますが,将来につながる貴重な時間だと思います。せっかく大学院に進むのですから,より多くのものを学んでほしいと思います。遺伝医学・予防医学奥島 菜々子医学系専攻(博士課程) 私は現在,皮膚科学教室に在籍する4年生です。医学部卒業後6年間は皮膚科医として臨床の業務に従事し,その後大学院に入学しました。皮膚科というのは,目で見た臨床像がそのまま診断名に直結する特徴的な診療分野です。臨床で目にする皮疹がなぜそのような形になるのか,背景にどのような病因や機序があるのか掘り下げてみたいと思ったのが大学院入学の動機です。 近年,皮膚科の分野ではダーモスコピーという機器が普及し,肉眼では観察できなかった皮疹の細部を観察することができるようになりました。これによって様々な病変が皮膚生検を行わずに診断可能となっています。特に信州大学皮膚科学教室では,ダーモスコピーを用いた手足の色素細胞母斑と悪性黒色腫の鑑別について,世界に先駆けた研究成果を発表しています。私もその分野の一端を研究テーマに選び,日々少しずつではありますが結果を積み重ねているところです。臨床の現場で抱いた問題を自分なりに掘り下げていく時間が得られたという点で,大学院生という立場に身を置かせていただけるのは非常に貴重な体験だと日々感謝しながら過ごしています。皮膚科学皆川  茜疾患予防医科学系専攻(博士課程・独立専攻) 私は今スポーツ医科学教室の博士課程4年に在籍し,高齢高血圧患者に対するトレーニングとサプリメントの長期併用効果についての研究を行っています。他大のスポーツ科学部でスポーツ栄養を専攻したのちこの研究室に参りました。全国に多く大学がある中で,ここ信大のスポーツ医科学を選んだ理由は,マウスはもちろんのこと,若年から高齢者も含めた運動時のヒトの全身を対象として,研究が行えるためです。研究生活は実験とデータ分析に追われる日々ですが,データから新しい結果や予期せぬ現象を見つけたときはとても面白いです。また,教授や学生仲間との議論はとても学ぶことが多く,この教室を選んでよかったと実感しています。学部生や他教室の方とのかかわりもあり,とても刺激になっています。 信大は日帰りで山に行けるなど自然に恵まれている点や地域の人々との結びつきが強い点もすばらしいと思います。文化歴史のある街で,今の研究ができることにとても幸せを感じています。スポーツ医科学片岡 由布子20

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です