2015工学部案内|信州大学
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 私の研究は可視光通信です。と言っても分かりにくいかもしれませんが、簡単に言えば、人が見ることができる光に情報を載せて伝えていく通信方法といえます。 これは、日本で始まった技術であり、光を送り届けられる場所であれば例え深海であろうとも通信できる特徴を備えている今までにない可能性を秘めたものと言えます。「LED照明や有機EL照明が通信インフラになる」、そのような新しい時代を自らの研究を通してカタチにしていきたい。きっとそう遠くない未来に実現できると信じています。 私たち人間は、目に映った画像から、どのような色、形状、特徴を持つ物が存在しているかを認識する高度で柔軟な能力を有しています。そして、このような能力は日々の経験の中で培われてきたものだと考えられます。 私は人間の持つこのような学習・認識能力をコンピュータ上で実現するための手法を研究しています。人間のメカニズムを探り、人間とコンピュータの新たな協調システムをつくる、その壮大な夢の実現に向かって一つひとつ、サイエンスという階段を上っていきたいと考えています。人間の持つ学習・認識能力をコンピュータ上で実現していく。 どのような分野においても工学を研究していくためには、基礎となる学問、数学や物理が欠かせません。信州大学工学部での教育は伝統的に基本を重視しており、私の様な数学の専門家や物理の専門家が、学びの機会を数多く提供し、その最新の見地を伝えています。 例えば、今、数理科学の分野では、複雑に絡み合う現実の実社会を記述するために、数学をより自由度の高いものにしようという試みが始まっています。 数学や物理というのは皆さんのベースとなるもの。最先端を拓く素養としてないがしろにすることなく、きちんと学んでほしいと願っています。現実を記述するために、数学自体をより自由にしていく。17光に情報を載せる。今までにない世界が始まろうとしている。証明装置光が当たらない所では受信せず光に情報を乗せて送信この作品は・・・Minoru Maruyama情報工学科 教授丸山稔Shiro Handa電気電子工学科 教授半田志郎Jun Kawabe工学基礎教育部門 教授河邊淳

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