2015工学部研究紹介|信州大学
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金属を溶かさないでリサイクルするコールドリサイクル(特許4505632)省エネルギーと温室効果ガス排出量大幅削減を可能にする写真サイズ高さ4.35cm×幅7.5cm配置位置横11.4cm、縦2.85cmヒノキから製造された透明性圧縮木材(特許4359681)写真サイズ高さ4.35cm×幅7.5cm配置位置横11.4cm、縦8.15cm環境機能⼯学科北澤研究室研究から広がる未来卒業後の未来像微細構造光波解析、ネットワーク解析、非線形構造解析、熱伝導、音場など様々な対象の数値解析を駆使して最適設計を行う研究テーマはロボット動作、歯車機構、有機EL、植物栽培、太陽光利用、インテリジェントネットワーク、コミュニティデザイン、LCA等。チーム最適化(最適家)は熱い議論と笑顔にあふれているダンボール変形解析有機EL射出光設計歯車機構創成電力需要系統電源太陽光,風力自然エネルギー利用電力供給システムバイオマス蓄電池充電発電太陽光利用環境機能⼯学科中村研究室研究から広がる未来卒業後の未来像北澤研究室では、製品ライフサイクル(製造・使用・リサイクル)中に生じる環境問題(資源枯渇・地球温暖化・人の健康被害等)を改善する新しいエコテクノロジーの開発に取り組んでいます。①大量生産・大量消費・大量廃棄からの脱却を可能にし、必要な物を必要な量だけ迅速に製造するインクリメンタルフォーミング、②プラスチックなどの石油資源依存からの脱却を可能にし、安全な植物を原料とする機能性新素材、③金属リサイクルの環境問題(エネルギー消費・温室効果ガス排出・品位低下)を解決する新しい金属リサイクル(コールドリサイクル)を研究しています。金属を溶かさないでリサイクルでき、しかも、このリサイクルされた金属板は素板と同等以上の加工性があることも明らかになってきました。「究極の省エネリサイクル」という夢の可能性が見えてきました。透明性圧縮木材は、実験中に偶然発見された透明性材料です。安全で持続可能な資源から製造できるエコ透明性材料であるため、様々な製品への用途展開が期待されています。金属・セラミックス・高分子・植物等を用いた製品製造やリサイクルについてのエコテクノロジーの実験的研究を行った卒業生の皆さんは、電気電子機器・自動車・精密機器・エクステリア・金属などのメーカーで技術者として活躍しています。北澤君義教授東京工業大学大学院修了後、長岡技術科学大学助手、信州大学助手、助教授を経て2004年より現職。研究分野は環境材料、リサイクル、塑性加工。文部科学大臣賞(日本工学教育協会)受賞。機械装置・システムの設計は、材料の性質や力学、地球環境への配慮、設計方法など多くの知識が総合される過程です。機械の軽量化や高効率・高性能化、エネルギー・資源の使用量低減には最適化が欠かせません。製品の製造から使用・廃棄、材料の再利用、安全の保証まで、物づくり全般における環境適合設計が必要となります。研究室では“調和”を実現する「最適化」の技術、“未来”を創る「設計」の技術をキーフレーズとして、機械工学や光工学分野の各種最適設計や最適化手法、エコデザイン、インテリジェントネットワークなどを研究しています。中村研究室(最適設計研究室)では、学生個々の興味に応じて研究分野を選び「最適化」の研究に取り組みます。最適化の技術は、エネルギーや資源を有効に利用していくために必須の技術です。世界中で推進されている環境適合設計や、超高速コンピューターを利用したモデルベース開発は高度で効率的な開発を実現するだけでなく、地球環境を守りつつ、安全安心を保証するために欠かせない道具となっています。卒業・修了生は自動車・電機・建設機械・医療機器・カメラ・情報機器メーカー、空調設備、企業の研究所、研究職公務員など広範な分野で、設計・開発技術者、研究者として活躍しています。約8割の学生が大学院に進学しています。中村正行教授長野県精密工業試験場勤務の後、信州大学助手、助教授を経て2006年より現職。専門は計算力学、設計工学。主な講義科目は「材料力学」「光工学」「最適設計学特論」「環境エネルギー工学特論」。究極の⾦属リサイクル「コールドリサイクル」植物から透明なエコ新素材「透明性圧縮⽊材」“調和”を実現する「最適化」の技術、“未来”を創る「設計」の技術61

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