2015工学部研究紹介|信州大学
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遺伝子組換えに使うDNAを抽出している実験(左)と無菌的なクリーンベンチ内で微生物を単離する大学院生(右)写真サイズ高さ4.35cm×幅7.5cm配置位置横11.4cm、縦8.15cm遺伝子組換えによってキノコのセルラーゼを生産するコウジ菌写真サイズ高さ4.35cm×幅3.6cm配置位置横15.3cm、縦2.85cm蛍光タンパク質によって可視化した植物細胞壁中のセルロース写真サイズ高さ4.35cm×幅3.6cm配置位置横15.3cm、縦2.85cm物質⼯学科野崎研究室研究から広がる未来卒業後の未来像NaClをフラックスとして用いる方法によって合成した、六角板状の自形をもった膨潤性マイカ結晶写真サイズ高さ4.35cm×幅7.5cm配置位置横11.4cm、縦2.85cmゾルゲル法で低温合成したαアルミナ微粒子。少量の有機物を含むゲルから、極めて低温域でαアルミナが生成することを見出した写真サイズ高さ4.35cm×幅7.5cm配置位置横11.4cm、縦8.15cm写真サイズ高さ2.65cm×幅3cm配置位置横0.5cm、縦7.42cm物質⼯学科⼭⼝研究室研究から広がる未来卒業後の未来像野﨑研究室では、自然界に生息する微生物から有用な酵素を見つけ出し、バイオマスの分解と利用に活用する研究を行っています。バイオマスは再生可能な資源であり、主に微生物の酵素によって分解されています。この分解システムは、生物が長い進化の過程で獲得してきた効率的なものです。人類がこれををうまく利用するためには、必要な酵素を取り出し、大量生産し、さらには活性や機能、安定性を上げることによって、目的の化学反応に適したものに改良する必要があります。我々とともに微生物がもつ未知の機能を探索し、バイオマス利用の可能性を追求してみませんか。微生物の種類は無限大、しかもそのほとんどは未知の生物です。この中には人類にとって有用な酵素を生産しているものもいるかもしれません。野﨑研究室では、微生物のバイオマス分解酵素の生産性を上げたり、遺伝子組換え技術によって酵素を改良する研究を行っています。酵素は温和な条件で、ある決まった反応だけを正確に進行させます。バイオマスと酵素は、環境調和型の化学プロセスを実現する上でますます重要な役割を果たすようになるでしょう。酵素の利用分野は、化学、医薬、食品、農業、繊維や環境など多岐にわたっています。また、同研究室で習得できる実験技術は、化学系や生物系などの企業で活用できます。より高度で専門的な研究を行うため、修士課程や博士課程の大学院に進学する学生もいます。野﨑功一准教授北海道大学で博士(農学)を取得後、信州大学助手を経て、2005年より現職。青森育ちで自然と田舎をこよなく愛する。専門分野は、生物化学、遺伝子工学。微生物酵素の基礎と応用研究を行う。私たちの身の回りには、いろいろな無機材料・セラミックスが使われています。山口研究室では、マイカ(フッ素雲母)やアルミナを中心とした、様々な無機材料の合成や応用に関する研究を行っています。マイカの研究は、信州大学工学部において古くから継続的に行われているものです。現在は、新しい膨潤性マイカ結晶の合成や粒子形態の制御、マイカ結晶の層間にナノ空間を形成した複合体の合成や機能化に取り組んでいます。また、無機塩水溶液を利用する新規ゾルゲル法によるアルミナセラミックプロセスについての研究を進めています。マイカやアルミナといった無機材料は、古くから研究・利用されてきているもので、そのような意味では必ずしも新しいものではありません。しかしながら、研究を進める中で、これまでに得られていない組成のものをはじめて合成できたり、いままでにない現象を見出したりすることが多くあります。同研究室では、4年生や大学院生がそれぞれの研究テーマのもと実験を行っています。卒業(あるいは大学院修了)後は、セラミックスやガラスに関係する企業のほか、電機・電子関係や化学・材料系のメーカーに就職する学生が多く、研究室の卒業・修了生が様々な分野で活躍しています。山口朋浩准教授信州大学大学院工学系研究科修了。信州大学助手および助教を経て、2011年より現職。研究分野は無機材料化学、セラミックス、粘土科学など。微⽣物に学ぶバイオマスの分解と利⽤!〜遺伝⼦組換え技術による酵素の⽣産と改良〜化学を活かして無機材料を創る。セラミックスの材料化学45

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