2015工学部研究紹介|信州大学
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指先にのせれるバーコードリーダー用小型振動アクチュエータの開発写真サイズ高さ4.35cm×幅7.5cm配置位置横11.4cm、縦2.85cm三次元構造解析ソフトウェアを用いたアクチュエータの運動解析写真サイズ高さ4.35cm×幅7.5cm配置位置横11.4cm、縦8.15cm⼘研究室研究から広がる未来卒業後の未来像電気電⼦⼯学科実験装置の製作。自分で使用する装置を自分で設計し、部品類を調達して組み立てるところから実験を開始する自ら学び自ら成長する能力を培うことを目標にしている。自分で実験を計画して結果を検討することで資質を涵養していく上村研究室研究から広がる未来卒業後の未来像電気電⼦⼯学科指先に乗せれる小さいモータ。このモータは柔らかい材料に支えられているのに、1秒間50回の回転振動もできる不思議なモータです。これは卜研究室でのアクチュエータ技術により開発したバーコードリーダー用振動アクチュエータ部品です。シリコーンゴムの弾性力を利用して、磁石が装着したガラスのミラーを快速的に振動させる構造になっています。この構造は軽くて、丈夫な部品が作れます。アクチュエータの動作をコンピュータで三次元のモデルを作成して、構造解析を行い、用途に応じた最適な振動アクチュエータの研究を進めています。卜研究室のアクチュエータ技術は光スキャン分野以外でも応用可能。例えば、人体と親和性の良い柔らかい高分子材料を用いて、人間の体内に病気の検査や治療ができる医療用体内ロボットの応用も期待できます。カプセルのようなロボットを人間の体内に自由にコントロールすることは夢ではないのです。電気メーカーや電子部品メーカーの他、精密計測の分野で技術者になれます。卜穎剛助教株式会社オプトエレクトロニクスを経て、2012年より現職。主に電磁振動アクチュエータの研究開発に従事。上村研究室では薄膜技術を利用して次世代電子デバイスのための基礎技術の開発に取り組んでいます。低炭素社会実現のためにはエネルギーの利用効率をより高くすることが何よりも重要であるという考えに基づいて、エネルギー変換デバイスの損失を大きく低減できる電子素子に着目し、それらを実用化するために解決しなければならない問題点をとりあげ、それに対する対処方法を提案・実証することを試みています。現在着目している素子はSiCMSIFETとナノカーボンを用いた電界放出陰極です。これまでに培ってきた薄膜技術をベースにしてこれらの課題に取り組んでいます。現在電力制御回路にはSiを用いたデバイスが使われているが、これをSiCパワーMOSFETに置き換えることにより著しい効率化が実現できると期待されています。上村研究室では世界に先駆けてSiC表面に直接窒化法により窒化膜を製膜し、これを堆積法による酸化膜との界面制御層として使用することにより良好な界面特性を得ること提案し、実現に向けて様々な試みを続けています。研究室で未知の課題に取り組んだ経験により培った様々な能力をベースすれば、に広い分野で活躍することができます。先輩は、半導体メーカーだけでなく、電力、通信、自動車産業など様々な分野に就職して活躍しています。上村喜一教授東京工芸大学講師、信州大学助教授を経て現在信州大学教授。半導体薄膜とその電子素子への応用、化合物半導体表面に関する研究を行っている。指先に乗せられる「柔らかいモータ」〜アクチュエータ技術とその応⽤〜低炭素社会実現を⽬指した⾼効率電⼒変換デバイスの基礎研究20

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