2012環境報告書
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技師、看護師、業務調整員の4名のチームを被災地に送りました。 派遣チームは、いったん千葉県の放射線医学総合研究所(放医研)へ参集し、翌日福島県災害対策本部緊急被ばく医療調整本部へ。田村市のスクリーニングを担当しました。対策本部では、避難者がスクリーニングを受けないと避難所に入れないといった事態に、証明書を発行することとし、本学の派遣チームは、田村市保健課職員や自衛隊員の協力のもと、避難所ほか周辺住民を含め、573名のスクリーニングを行いました(結果、除染対象者はなし)。 18日、本学へ戻ってきたチームは、一人ひとり外で放射線測定を受け、除染の必要がないことを確認して病院内へ入りました。 DMAT隊の派遣後、対策本部では◎特集1◎ 震災への取組み長野県と合同で医療救護班を派遣することを決定し、3月18日第一班を石巻市へ派遣しました。 第一班は、宿泊・食事等の確保も困難な活動でしたが、震災後10日ほどで救護班の生活面も含め、しだいに救護のシステムが確立し始めました。 救護班は避難所等に設けられた救護所を巡回し、石巻市内で救護所へ行けない患者さんを探し、石巻赤十字病院へ報告しました。慢性疾患の悪化や、感染症、インフルエンザが流行。当初は、薬品不足、断水など厳しい状況下の活動で、各チームはその時々の対応をノートに記し、引き継ぎました。ム目以降気仙沼市内●医療救護班派遣2011.3.18~5.12 13チーム派遣主な活動期間:2日支援先:石巻市内 (拠点:石巻赤十字病院) 被災から数週間して疲労やストレスがたまり、家財、家族を亡くした喪失感や将来への不安から強い抑う●心のケアチーム派遣2011.4.9~9.2 5チーム派遣主な活動期間:2日支援先:1チーム目は石巻市、 2チーム目以降気仙沼市内つ状態に陥る方々や、恐ろしい記憶が突然思い出されるなどの心的外傷後ストレス障害(PTSD)を呈する方々が多くいました。厚生労働省は各県に「心のケア」チームの派遣を要請。長野県の精神科医療機関がリレーで「心のケア」チームを派遣してきました。本学のチームは、4月初めに石巻市の牡鹿半島の避難所を巡回し、その後、気仙沼市内の避難所、民家を訪問しました。 行政システムそのものが破壊されてしまう今回の大災害で保健所の機能も低下、激務をこなす職員もまた被災者であることから、職員らに対する「心のケア」も重要な課題となっていました。また、震災以前から精神科医療の提供が十分でなく、精神医療や患者に対する偏見が残っていたり、全国的な医師不足であったりといった課題に直面しました。今後どのような形で支援ができるかということをあらためて検討する必要があります。*活動期間の2日間は、被災地までの往復を含めると全日程3泊4日のこと。測定チーム帰院時の放射線測定(問題なし)避難所の診察室入室前の問診(小学校)救護所看護師からの医療救護班への現状報告 ■派遣状況の一覧*要請:全国医学部長病院長会議被災地医療支援委員会からの要請6

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