2012環境報告書
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1 平成23年度は、日本にとって、大きな転機となった1年でした。東日本大震災と福島原発事故で大被害を蒙ったことに加え、この歴史的大災害を契機として、従来の考え方は根底からの見直しを迫られました。 最も大きな変化は、人々の気持ちではないでしょうか?被災地に主力の原子力発電所をもつ東京電力と東北電力管内をはじめ、各地で電力供給量が激減するなか、記録的な猛暑と厳冬にもかかわらず、計画停電なしで乗り切ることができました。日本全国で節電に取り組んだことで、比較的余裕がある地域の電力会社が、需給状況が逼迫する地域への応援融通を行ない、助け合うことができたのが大きな理由でしょう。中部電力は原発依存度が低く、節電要請は高い目標値ではありませんでしたが、管内にある信州大学でも、日頃からの地道な努力に加えて様々な工夫を実践し、更に学生達は節電イベントなどでも協力しました。その結果、中部電力では相当な応援融通を行なうことができたとのことです。節電をとおして発揮された、他者を思いやる気持ちと行動に移す力、これこそが、信州大学の「環境“マインド”」の強みとなっていくでしょう。 また、大震災と原発事故を経験したことで、今まで当然だと思っていたことが覆され、隠されていたことや目を背けてきた現実を目の前に突きつけられました。大丈夫だと信じていたものは、本当に大丈夫なのだろうか?政府や専門家の言葉は信じてよいのだろうか?原発から遠く離れて生活する自分達のために、原発周辺の人々の安全が蔑ろにされてきたのではないか?膨大なエネルギーと引き換えの便利で快適な環境は、果たして必要なのだろうか?・・・それは私達を「常識を疑う」という学問の基本に立ち返らせたといえるでしょう。そして、知る努力や考える努力を怠って一部の専門家任せにしてきた反省から、今後の日本は、人々が学びあい、協力しあいながら、国民一人ひとりが当事者として、それぞれの立場から新しい社会を築いていこうとしております。今や、先端科学技術によってつくりだした大規模システムというハード面に、人間の知恵というソフト面を加え、最低限必要なハード面は利用しながら、ソフト面を駆使して環境との共生を図っていく段階を迎えつつあります。「自分さえよければ」ではなく、全体を考えて行動に移す力、「環境“マインド”」がますます重要になります。 信州大学の皆さんには、環境活動を実践するなかで、「環境」のみならず、社会全体における変革の力とリーダーシップが身についているはずです。信州大学の「環境“マインド”」を、是非とも新しい社会づくりに役立てていきましょう。皆さんのますますのご尽力を期待しております。信大の「環境“マインド”」を新しい社会づくりに信信信信信信信信信信信信信信信信大大大大大大大大大大大大大大大大大大のののののののののののののの「「「「「「「「環環環環環環環環環環環環環環境境境境境境境境境境““““““ママママママママママママママママママママイイイイイイイイイイイイイイイイイインンンンンンンンンンンンンンンンドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド””””””””」」」」」」」」」」」」」」ををををををををををををををををを新新新新新新新新新新新新新新しししししししししししししししししいいいいいいいいいいいいいいいいいい社社社社社社社社社社社社社社社社会会会会会会会会会会会会会会会会会会づづづづづづづづづづづづづづづづづくくくくくくくくくくくくくくくくくりりりりりりりりりりりりりりりにににににににににににににににに信大の「環境“マインド”」を新しい社会づくりに2012年9月信州大学長山沢 清人学長メッセージ

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