年 |
学会 |
発表番号 |
講演題目 |
発表者 |
日時 |
2006 |
高分子学会
第55回年次大会
名古屋国際会議場
5月24日(水)-26日(金)
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1Ph100 |
ポリ(ビニルアルコール-co-酢酸ビニル)の
構造形成に及ぼすFeCl3添加効果
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勝山元樹
(谷上哲也)
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5/24
17:40
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これは勝山の修論と同じ内容である。修論提出前に学会申し込みを行った。修論提出後,学会発表を行うのが苦しくなるような実験結果が明らかになった。(修論では)FeCl3+3H2O→Fe(OH)3+3HClの反応の結果生じる疎水性粒子Fe(OH)3にPVA鎖が吸着し,粒子がPVAの結晶の一次核形成を促す働きがある。そのため,結晶化しにくいとされている部分ケン化物(PVAを平衡再酢化法でつくった少しランダムに酢酸ビニルユニットが並んでいるR)も結晶化が大いに進み,融点が160℃→200℃と大幅にアップする。まるで,FeCl3は魔法の添加物である。という幻想にとらわれていた。(修論後には)実際にPVA水溶液にFeCl3を混ぜて高温で熱する条件で得たフィルムをIRでとって調べると。FeCl3の添加量に応じてケン化反応が進んでいることがわかった。当初から危惧していたことであるが,実際の条件でつくったPVAをフィルムにすると膜厚が厚くなってしまいIRはとりにくい。それで,実際よりもポリマー濃度を薄くして得たIR用フィルムで調べていたので,ケン化は起こらずと言うまちがった解釈をしていた。上記反応において,重要なのはFe(OH)3ではなくて,HClであるということであった。非常に恥ずかしい結果となってしまった。ここに掲載した予稿とかは信用されない方がいいです。ほかでも同じような失敗をしている。ここではあえてそのもうひとつの例を挙げないが(自分ではそれもいつも忘れないが),教訓として以下のようにまとめられる。『初めて観察できた現象を物理現象であると思うな!まずは化学反応によるものだと疑ってかかれ。』高分子を学ぶとき,物理から入るのではなく,化学から入った方が良さそうである。ところで,PVAにFeCl3を混ぜる研究を行ったことがあると言う方が来聴された。ここでは公表できないが,非常に興味深いヒントをご教示いただいた。感謝申し上げる。私たちの上記失敗とあまり関連性がない。
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1Pg101 |
poly(vinyl alcohol)/poly(vinyl alcohol-co-vinyl acetate)
ブレンドの相分離構造に及ぼす分子量効果
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石川智士 |
5/24
17:00
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共同研究者のJVPの木村氏が来られた。いろいろとアドバイスをいただいた。ありがとうございました。
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3Pc121 |
ポリ(アクリルアミド-co-(N-(2-ヒドロキシエチル)アクリルアミド)の
水膨潤膜
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伊藤貴俊 |
5/26
13:00
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2006 |
高分子学会
第55回高分子討論会
富山大学五福キャンパス
9月20日(水)-22日(金)
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未定 |
syndiotacticity-rich PVA / poly (vinyl alcohol-random-vinyl acetate)ブレンドの相分離構造に及ぼすグルタールアルデヒド添加効果 |
矢野良和 |
未定 |
syndiotacticity-rich PVA (S)とケン化度90mol %程度の poly (vinyl alcohol-random-vinyl acetate)(R)をブレンドした。両ポリマーの水溶液にグルタールアルデヒド(GA)を添加して,その溶液を室温でキャストして放置してフィルムをつくった。この溶媒蒸発過程で相分離と架橋が同時に進む。ただし,酸触媒もない比較的低温であるためGAの架橋反応は遅い。遅いが全く架橋しないわけではない。GA存在下ではG/Rはマクロな相分離を示す。表層にS-rich相がコア部分にR-rich相が分相する。その結果,そのフィルムを水に付けると,表裏2枚のフィルムとなって互いに剥がれる。
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