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大学院総合医理工学系研究科の博士課程2年の岡本聖矢さんが,最優秀発表賞を受賞しました

お知らせ生物学コース

2019年10月26日(土)~27日(日)に専修大学(神奈川県川崎市)で開催された「日本山の科学会 2019年秋季研究大会」にて、大学院総合医理工学系研究科の博士課程2年の岡本聖矢さん(理学系・東城研究室)が、最優秀発表賞を受賞しました(学生11題の発表から1題を選考)。受賞の題目は以下の通りです。

岡本聖矢・東城 幸治(信州大学)「標高に沿ったモンカゲロウ Ephemera 属昆虫の分布と外部要因との関係について」

日本列島に広域分布するモンカゲロウ類は、河川の上流から下流の流程に沿って、フタスジモンカゲロウ、モンカゲロウ、トウヨウモンカゲロウの3種が、互いに重複域をもちながらも流程分布をしていることを明確に示しました。この研究では、自身のフィールドワークにもとづく分布記録の蓄積に加え、1990年以降、約30年にわたって実施されてきた、日本列島を網羅する全国109水系を対象とした「河川水辺の国勢調査(国土交通省)」における水生生物の分布に関するメガデータを組み合わせ、GIS解析を導入することで、どのような環境要因が3種の流程分布に寄与しているのかを追究しました。さらに、3種が高密度で生息している旭川水系(岡山)を対象に、水系内を網羅するようなファインスケールでの現地調査(生物調査、環境調査)を実施し、流程分布の実態をより詳細に示すとともに、その成立に関わる要因を分析しました。加えて、3種間には種間相互作用も強く働いていることを究明し、選好するハビタットの分化(ニッチ分化)による「すみ分け」現象ではなく、複雑な要因が絡み合った結果として、流程分布が成立していることを示しました。
審査委員からは、3種とも日本列島広域に生息しており、温度(水温)が分布域を決定する重要な要因の一つであることから、気候変動による将来的な流程分布変動の予測など、気候変動モデル構築の観点からも興味深い解析データであると評価いただきました。

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