スタッフ

教員氏名
成宮 周
所属・職名
京都大学大学院医学研究科 特任教授
 同 メディカルイノベーションセンター センター長
 同 次世代免疫制御を目指す創薬医学融合拠点 執行責任者
信州大学医学部メディカル・ヘルスイノベーション講座 客員教授
研究分野
薬理学、生化学、細胞生物学
学会活動
日本生化学会(会長、平成16年〜17年)
日本薬理学会(理事長、平成20年〜22年)
受賞歴
大阪科学賞(1998)、武田医学賞(1999)、ベルツ賞(1999)、
Gold Medal, Fondazione Giovanni Lorenzini(2000)、上原賞(2002)、
紫綬褒章(2005)、日本学士院賞・恩賜賞(2006)、
The Ulysses Medal(2008)
研究紹介
(1) プロスタグランジン受容体の生理と病態での働きの研究
プロスタグランジンは体内で刺激、とくに、侵害刺激、に応じて合成され、生体機能の調節を行っている活性物質群である。成宮は、これらの作用を介達する全8種の受容体を同定し、プロスタグランジンを介する発熱、痛み伝達、陣痛招来、止血・血栓形成、免疫、アレルギー、骨形成、大腸ガンの進展、ストレス行動の制御メカニズムを明らかにした。
(2) 低分子量G蛋白質Rhoのシグナル伝達と働きの研究
Rhoは分子量22, 000の蛋白質で、細胞内の分子スイッチとして働いている。成宮は、Rhoの特異的阻害薬を発見し、これを用いて、Rhoがアクチン細胞骨格の組み替えを通じて細胞の接着、移動、収縮や細胞質分裂を制御していること、また、この経路が、高血圧の発現、細胞の癌化、癌細胞の転移などに働いていることを明らかにし,更に、Rhoの下流の標的分子を同定することにより、これら作用の発現メカニズムを解明した。