後期研修プログラム
後期研修プログラム制度について
卒後臨床研修終了後、脳神経外科専門医を目指す医師は、当科の脳神経外科研修プログラム(4年間)の研修を行うことで、専門医受験資格を得ることができます。研修医時に日本脳神経外科学会に所属していなくても3年目から入会すれば卒後7年目に受験できます。この4年間に大学病院と関連施設での研修をそれぞれ2年づつ行います。この期間に大学院入学も選択可能となっています。
また、4年目以降に他の病院からの移動ももちろん可能です。その場合の研修プログラムは個々にあったフレキシブルなものを用意します。一時的(数か月から数年)の研修・研究も大歓迎です。社会人大学院や医員の身分での研修も可能です。期間や希望研修内容によりますが、なるべく希望にそった研修となるように配慮します。
3年目からの後期研修プログラムはこちらをご覧ください。
特徴




1.指導医あるいはサブスペシャリティー資格獲得への道筋
まず基本的な脳外科手技については、若い頃より研修してもらいます。つまり脳外科専門医になるまでは基本的な研修に力を注いでもらいます。その中でこれは自分がとても興味が持てると思えるものを伸ばすように教室がサポートします。例えば、研究に興味があれば大学院に進んだり、臨床のある分野に興味があれば、その分野に長けている施設へ研修の斡旋をしています。それは国内外を問わず常に年間2名ほどの枠を用意しています。ただし、本人のやる気があまりない場合にはその限りではありません。やる気のある人を伸ばします。
2.高度医療と最先端の研究
信州大学で専門医研修をするメリットは、高度医療と研究にあります。
困難な症例に対して新しい手術術式ならびに機器を世界に発表してきました。大学病院では、常に最先端の治療を研修することが可能です。最近では、世界に先駆けて脳神経外科手術支援ロボットの開発・臨床応用に取り組んでおります。
3.地域医療と救急医療
脳神経外科分野では、大学病院で学ぶ内容と、関連施設で学ぶ内容がそれぞれ異なります。専門医となるために、大学病院および関連施設の両施設で研修する必要があります。
関連施設で専門医研修するメリットは、地域医療と救急医療にあります!
多くの病院から学ぶべきことも多く、経験すべき疾患に偏りがないよう研修するよう考慮します。血管内治療や小児脳神経外科研修も可能です。
4.診療科における大学院の位置づけ、学位取得
脳神経外科はマイナーな外科という位置づけではありますが、そのマイナーの中でも、例えば外科のある分野に限定するとそれよりも十分範囲は広く、深いものであります。それぞれが好きな分野を見つけることができるでしょう。大学院に行くと脳外科に限らず、基礎系の研究もナきます。大学院に行かなくとも臨床研究で学位を取得した医師も多いです。基本的には皆が学位取得できるように教室がサポートする形としています。脳に魅力を感じてしまったら、もう後戻りはできません。自分の好きな分野の研究に没頭するだけです。
研修コース
臨床研修コース | 大学院コース | |
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1年目 | 卒後初期臨床研修 | 卒後初期臨床研修 |
2年目 | 卒後初期臨床研修 | 卒後初期臨床研修 |
3年目 | 大学病院 脳神経外科(神経症候学・神経画像診断学) | 大学院入学(内2年間は臨床研修を含む) ※大学院入学は必ずしも3年目でなくてもよい |
4年目 | 関連病院 脳神経外科 (脳血管障害・神経救急など) |
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5年目 | ||
6年目 | 大学病院 脳神経外科(脳血管障害・脳腫瘍・機能脳神経外科など) | 大学院卒業 |
7年目 | 脳神経外科専門医資格受験 | 脳神経外科専門医資格受験 |
8年目 | 臨床のある分野に興味があればその分野を伸ばすための国内外留学を斡旋 | 研究に更に興味があればその分野を伸ばすための国内外留学を斡旋 |
取得できる専門医、資格
1.日本脳神経外科学会専門医
初期研修2年後、脳神経外科研修4年後に受験資格。筆記と口頭試験。
2.日本脳神経血管内治療学会専門医
脳神経外科専門医などを有しており日本脳神経血管内治療学会に4年以上在籍。脳血管撮影300例以上と血管内手術100例以上の臨床経験で受験資格。筆記と実技試験。
3.日本脳卒中学会専門医
脳神経外科専門医などを有しており日本脳卒中学会に在籍3年以上で受験資格。筆記試験。
4.日本脊髄外科学会認定医
脳神経外科専門医を有しており日本脊髄外科学会に4年以上在籍。認定施設で1年以上の研修が必要で脊髄脊椎手術100例以上の臨床経験で応募資格。
5.日本救急医学会専門医
臨床経験5年以上で日本救急医学会に3年以上在籍。さらに救急の専従として3年間の臨床修練が受験資格。筆記試験。
6.日本リハビリテーション医学会認定臨床医
臨床経験5年以上でリハビリテーション医学会に在籍3年以上。認定施設で1年以上の研修が受験資格。筆記試験。