末梢動脈疾患(PAD)

 糖尿病、高血圧、高脂血症などの生活習慣病、血液透析(腎不全)などにより下肢の動脈が硬化、狭窄、閉塞することがあります。それにより血液の流れが悪くなることで下肢組織の酸素、栄養不足が発生し、歩行により足に痛みを感じたり、進行すると安静にしていても痛みを感じるようになり、さらには足の潰瘍化、壊死を生じる可能性があります。

 診断
 足の性状などに加えて、ABI(足関節上腕血圧比)、下肢血管エコー、SPP(皮膚灌流圧)等の血管の状態を調べる検査を行い総合的に診断します。

 治療
 ①血流の改善、②糖尿病、腎不全など原疾患のコントロール、③潰瘍の管理が必要になります。単科での治療ではなく、循環器内科、糖尿病・代謝内分泌内科、心臓血管外科、腎臓内科と連携し集学的な治療を行っております。

 当科では創の管理を行います、壊死組織を除去、陰圧閉鎖療法などを用いた肉芽形成の促進、皮膚移植などによる創閉鎖術を行います。その後はフットケア指導、装具作成により潰瘍再発の予防を行います。

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